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気晴らし細論

2020年03月の記事

映画の中のかっこいいショートカットの女性キャラクター集めてみた


どうも、こんにちは。

私は自分が長らくショートカットにしているので、どうしてもショートカットの女性キャラクターに惹かれがちなところがあります。特に男前ゲイ女性に惹かれがち。日本ではあんまり浸透してないけど英語的には同性愛者は男も女も関係なくゲイと言いますよね。「ゲイ」のほうがなんとなく「レズビアン」より男前なニュアンスがあるから、あえてゲイと言わせていただく。男前な同性愛者の女性キャラクターがかっこよくて仕方ない。

要するに中性的な見た目が好きなんだろ? と言われたら確かにノーとは言えないが、しかし中性的な男と中性的な女ではやっぱり決定的に違う。あくまでもフィクションの世界に限った話ですけど、往々にして中性的な女性キャラクターは見た目だけじゃなく中身もそこらへんの男より男前だから、同性からするとちょっとした憧れみたいなものがあってね、何て言うか、引力が半端じゃねんだ。

というわけで、まずは新生『チャーリーズ・エンジェル』(2019)のクリステン・スチュワート演じるサビーナ。

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私もこんな髪型にしてみたい。人生で一回金髪やってみたいし、がっつりツーブロックやってみたいし、それで男っぽくならないのはメイクもばっちりだからだよね。赤リップがこんなにかっこいいと思ったの初めてだよ。『トワイライト』シリーズの頃はあんまり個性なくてぱっとしなかったのに、数年前に髪を切ってから別人のように戦闘力が上がったので切って大正解だったと思う。余談ですが、日本のビアンの世界では初恋がセーラームーンのウラヌスっていうのがあるあるらしいんですけど、サビーナは実写版ウラヌスって感じだ。本作の監督が「サビーナはゲイ」と言ってるのでゲイで間違いないです。



では次に『ターミネーター ニュー・フェイト』(2019)のマッケンジー・デイヴィス演じるグレース。

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金髪のすっきりマッシュかわいい。そして筋肉質でヘルシーな肉体美よ。貧乳とかそんなのはどうでもいいのよ。むしろその無駄のなさこそが美しいんだから。背中マジかっけえから。作中ではグレースのセクシャリティは言及されてなかったけど、たぶんゲイだと思う。ダニーへの執念というか執着が半端じゃなかったもんな。グレースは一途だし強いしきれいだし、言うことねえな。ちなみにこのマッケンジー・デイヴィスは、先述したクリステン・スチュワートと今度映画でカップル役やるらしいんですよ。なんだよ。最高かよ。



続きまして、シャーリーズ・セロン姉さんは2作品紹介しちゃうよ。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)のフュリオサの潔い坊主頭は倒れそうなくらいかっこよかった。坊主ってもう究極じゃん。誰も勝てん。もはや言うことはない。

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そして『アトミック・ブロンド』(2017)のロレーンはタイトル通りプラチナブロンドのボブ。

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美の凶器。ピンヒールで踏まれてえな。ロレーンはMI6の諜報員つまりスパイなのですが、敵国の女スパイも籠絡するほどの最強ゲイです。全世界の女性が抱かれたいと思ったはずだよ。シャーリーズ・セロンは世界を抱いてるよ。



ではプラチナブロンドつながりで『オーシャンズ8』(2018)のケイト・ブランシェット演じるルー。

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髪の長さはミディアムくらいだけど、かっこいいからもうどうでもいいよね(趣旨がブレてる)。ルーはこれでゲイじゃなかったら逆にびっくりだわ。それからどうしてもケイト様が50歳は信じらんねえ。『オーシャンズ8』は以前記事書いたのでよろしければどうぞ→「メットガラ」にテンションが上がるか否か、それが楽しめるかどうかの分かれ道 『オーシャンズ8』



続きまして、『アデル、ブルーは熱い色』(2013)から、レア・セドゥ演じるエマ。正直エマに関してはヘアスタイルよりレア・セドゥのすごさを紹介しておきたかった。最近はボンドガールとしても名を馳せているレア・セドゥですが、本作ではどこからどう見てもガチのゲイなのよ。

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見よ、このロックオンした目を。ギラついた表情を。登場シーンからエマの引力がすごくて、この引力にはノンケでも絶対逆らえねえから。先ほどのシャーリーズ・セロンのロレーンの場合は気づいたら裸にされてホテルのベッドの上に転がってるけど、エマの場合は目が合ったその瞬間からああやばいなって自覚してるのに、待ってるからおいでって部屋の番号を教えられて、まずいまずいと思いながら自分の足で部屋に向かってる、みたいな感じです。そして一番の驚きは、これだけガチっぽいのに本作でカンヌ国際映画祭に出席した時はめためたやわらかい表情してることよ。

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マジで普通のかわいい女性じゃん。ゲイっぽさどこにもないじゃん。レア・セドゥすげえよ。



お次は『二重螺旋の恋人』(2017)のマリーヌ・ヴァクト演じるクロエ。

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そっけないショートがなんでこんなにおしゃれに見えるのか。背が高くてスレンダーで憧れるわあ。この作品は途中からストーリーよりもマリーヌ・ヴァクトを追うことに私の目的がシフトしてたからね。本当にシンプルで飾り気のない服装とほぼすっぴんなんじゃないかってくらいの薄いメイクがすんごいかっこよかった。キャラ的にはゲイかゲイじゃないかちょっと微妙。素質はあると思う。



そろそろ佳境に入って参りました。
ショートカット女子といったらやっぱり『リアリティ・バイツ』(1994)のウィノナ・ライダー演じるリレイナは外せない。

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ゆるいパーマのかかった無造作ショート。これは一歩間違えると寝起きのようなだらしない印象を与える危険性もありますが、なんでこんなにおしゃれに見えるのか(2回目)。これもぜひ真似してみたいのだけど私は毛量が多いので絶対にゆるふわにならない。リレイナは正真正銘のストレートだけど、マジで無邪気でかわいすぎるのでこんな子いたら私が落としに行きたい(何言ってんの?)



最後は締めにふさわしく往年の女優で行きます。
『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』(1975)のジェーン・バーキン演じるジョニー。

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若い頃のジェーン・バーキンのショートはなかなか見れないから貴重よ。あの美しい御髪をばっさり行ってんだもん。ゲイの男を好きになって、あえて男の子のように振る舞うという非常に痛々しいヒロインですが、本当に後ろ姿とか男の子にしか見えないのよ。でも好きになってもらえないの。女だから。切ない。



以上、ショートカット女性キャラ特集でした。わりといつもそうだけど、今回は特に自分のためにまとめました。サビーナの2ブロ金髪ショートはマジでやりたい。でも現実的に真似しやすいのはクロエのそっけないショートかな。

『仮面ライダービルド』がアダルトすぎる話


どうも、こんにちは。

手前味噌なのですけれども、自分ほどいろんなジャンルの知識がある人間はいないのではないかと思う今日この頃です。映画はもちろん、小説・漫画・ゲームは王道のやつならわかる、日本史・世界史ともに結構わかる、スポーツ観戦も好き、KPOPも好き、ジャニーズもかじり始めた、ファッションもおしゃれかどうかは別にして関心はある。疎いのはディズニープリンセスとアニメとバンド音楽と日本の地理。それ以外の話なら大体ついていける自信がある。友達が少ないのでね、昔から暇を持て余してきたから一人遊びが得意なんですよ。

そんな私が少し前から手を出し始めた新ジャンル。それは仮面ライダー。

生まれてこのかた一度も戦隊モノを観たことがなかった自分が今になってなぜ? と思ったし、ついに来るところまで来た感じはある。うまく説明できないけどなんかそろそろやべえなって自覚はある。

きっかけは犬飼貴丈という若手俳優でございました。存じ上げてはいたけれどそんなにお顔が好きではなかったので(失礼)スルーしていたのですが、しかしあるバラエティ番組で年齢のわりに落ち着いた雰囲気と、非常に賢そうな物言いをするのを目撃し、何の気なしに犬飼くんをググってみたら『仮面ライダービルド』の主役を務めていたことが判明したというわけです。ちなみに下の名前ですが、貴丈で「あつひろ」って読むんですよ。くそかっこよくないか。どうでもいい。

そんなわけでうっかり覗いてしまった『仮面ライダービルド』の世界。あらすじを数行読んだだけでも "核兵器をめぐって日本列島が分裂する争いが起きる" "主人公が人体実験に巻き込まれている" とすでにただならぬ様相を呈しています。その他、冤罪、脱獄、記憶の改ざん、軍事利用、およそ子供向け作品とは思えぬ不穏な単語のオンパレード。

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仮面ライダーなめてたわ。いたいけな少年が仲間と一緒に怪人と戦うだけの話だと思ってた。そもそもビルドの主人公は少年じゃないので前提から間違ってた。犬飼くん演じる主人公・桐生戦兎は26歳の物理学者……。果たしてこの複雑な世界観をちびっこたちは理解できるのか、気になって気になって仕方がなくなりついにレンタルDVDを手に取る。

実際に観てみると、戦闘シーンはゴリゴリに子供騙しだし他にもところどころ子供っぽい演出があるのは確かだけど、ストーリーは激重。子供と一緒に観るパパやママのほうがハマっちゃうのも納得。もはや『名探偵コナン』と同じ匂いを感じる。ライダーとコナンは同じカテゴリー。私はただいまDVDのvol8まで観終わったんですが、次のvol9がなぜかいつも貸出中で全然先に進めません。借りパクしてるの誰だよ。

当方、仮面ライダー若葉マークのため浅い知識になりますが、ビルドは歴代ライダーシリーズの中でも特にダークな世界観の作品らしく、それに比例するようにライダーたちの年齢が全体的に高いのが特徴です。ビルドに登場するライダーの中で一番若いのが犬飼くん(当時23→24歳)なのです。公式でYouTubeに上がっている出演者による座談会動画、ライダーの4人(犬飼、赤楚、武田、水上)が並んだ時のアダルト感がものすごい。


犬飼くんが堂々としすぎてて10歳近く年上の武田・水上を平気でイジるので、穏やかにニコニコしている赤楚くんが一番年下に見えます。ちなみに犬飼くんは一応ひとつ年上の赤楚くんのことを「赤楚」と呼び捨てにしているそうです。

そして対象年齢を完全に間違えた問題の箇所が、サムネイルにもある11:50〜の愛のささやきコーナーです。MCからファンの方へ愛のささやきをお願いします、と言われて1人ずつコメントを撮るのですが、愛のささやきってつまり「いつもありがとう。愛してるよ(ウィンク)」みたいなの想像するじゃないですか。違います。

犬飼「最近寒くなってきたけど、僕、平熱高いから湯たんぽにどうっすか?」
赤楚「(自分の肩を触りながら)ねえねえ、揉んで?」
武田「僕のじゃがいも、すりつぶして食べて?」
水上「隣のホテルで朝まで語り明かそうか」


なんでだよ。


水上さんのセリフは実際に劇中で使われてるネタセリフなので、これを引用するのはわかる。武田さんのセリフも、役がじゃがいも農家の設定なのでわからなくもないが「すりつぶして食べて」はどう考えても悪意があるし、赤楚くんも絶対狙ってるだろ。

そして一番の問題は犬飼くんなんだ。犬飼くんは桐生戦兎、葛城巧、佐藤太郎という1人3役(エボルト憑依も入れると4役)をやっている関係で、「佐藤太郎バージョンでも愛のささやきお願いします」と要求されます。ちなみにさっきのは桐生戦兎バージョン。で、佐藤太郎バージョン。


「夜は(ピーーーーー)っしょー!!!」


まさかのピー規制。他3人、大ウケ。佐藤太郎はEXITのようなポンポンポーンなバンドマンキャラで、劇中でも「夜は焼肉っしょー!!!」という名セリフ(?)残しているのでそれにちなんだものなのはわかるのですが、一応子供向け作品だってこと忘れてるだろ。犬飼くんはきれいなお顔に似合わず平然と下ネタぶっこんでくるタイプの人だというのが最近わかってきました。あと関西出身だそうで、たまに抑えきれず方言が出ている時とかぐっときます(何の話?)。

しかしここまでライダー4人の認識がアダルト方面で一致していることを考えると、企画側も愛のささやきってそういうの求めてたのかな? という思いがよぎります。でも『仮面ライダービルド』の次期シリーズにあたる『仮面ライダージオウ』のライダーたちによる座談会も見てみたところ、同様の愛のささやきコーナーにおけるジオウライダーたちのコメントは「いつもありがとう。愛してるよ(ウィンク)」パターンだったので、やっぱりビルドの人たちがおかしいんだなと確信しました。私は正常だった。まあ、ジオウライダーは若くて女の子もいるのが大きいかなとは思います。

そんなわけでビルドの次はジオウも観る気満々です。

余白がギリギリ 『パラサイト 半地下の家族』


どうも、こんにちは。

本年度アカデミー賞の主役、ついに取り上げます(時差がすごい)。



『パラサイト 半地下の家族』(2019)

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半地下に暮らす貧乏なキム一家は全員無職。ある日、長男のギウ(チェ・ウシク)は友人からの紹介で高台にある裕福なパク家の家庭教師を始めます。ギウの手引きで妹のギジョン(パク・ソダム)もその豪邸へ足を踏み入れ、やがて家族全員が職を得るため、キム一家の計画がスタートします。



この作品、公開前から話題になってて、おまけにアカデミー賞まで受賞したもんだから、普段は韓国映画や韓国ドラマを観ない層の人たちにも観賞されていると思います。画がきれいでおしゃれだし、ストーリーもすごいことになってるので純粋に作品の出来だけで勝負できるんですけど、個人的にはもうひとつ別の楽しみ方がありました。キャスティングがすごくおもしろいのです。

まずチェ・ウシク演じるギウと、ギウの友人であり家庭教師の話を持ってくるミニョクをパク・ソジュンがやっています。ギウは大学入試に4度失敗している浪人生で、お金がないので予備校に通えず、特定のバイトなどもしていない。一方のミニョクはエリート大学生で、留学で韓国を離れるので自分がやっていた家庭教師の後任をギウに頼みにくる。現状の違いはあれど、2人は家族ぐるみで仲がいい。これだけですでにおもしろい。なぜか。

チェ・ウシクとパク・ソジュンは、最近私が観てる韓国ドラマ『サム、マイウェイ』(2017)でも同級生役。しかし役どころが真逆です。『サム、マイウェイ』ではパク・ソジュンのほうがメインキャストで、ヒロインの幼馴染の貧乏でアホな格闘家役。そしてチェ・ウシクはヒロインに一目惚れするお金持ちの医者役。かたや直情型のアホ、かたや気の弱い秀才ということで、考え方の違いから全く気が合いません。私からしてみれば、ドラマであれだけいがみ合ってたのに映画では親友役か、と。ちなみに2人はプライベートでは仲良しらしいです。

さて『サム、マイウェイ』には他にもある重要キャラクターが出ています。それは高台の家の家政婦のおばさん。演じるイ・ジョンウンは、『サム、マイウェイ』ではこれまたヒロインの幼馴染の女の子のお母さん役。『パラサイト』では桃アレルギーで顔が腫れちゃうし結末もかわいそうだったけど、『サム、マイウェイ』では肝っ玉お母さんって感じでその落差がまたかなしい。

続きまして、高台の家の主人と奥様の話に参ります。パク家の主人ドンイクを演じるイ・ソンギュンはとにかく声がいい。本作で初見だった人もね、おそらく「なんだこのやたら声のいい俳優は」と思ったことでしょう。正しい反応です。私はイ・ソンギュンが韓国俳優界イチのイケボだと思ってますから。イ・ソンギュンは私が人生で初めて観た韓国ドラマ『マイスウィートソウル』(2008)に出てまして、韓国俳優のイメージ変わったもんね。国民性なのか、韓国人は全体的にせっかちなんですけど、イ・ソンギュンの周りだけ時間の流れが違う。大人の男の余裕がある。そしてイケボ。

次に奥様のヨンギョを演じるのはチョ・ヨジョン。巷では金持ちの家の奥さん役の女優さんが美人すぎるとか言われておりますけれども、本当に純粋で、茶目っ気があって、嫌味のないすごくかわいらしい奥様でした。個人的にはこの女優さんは結構脱いでるイメージがあって、今回のかわいい奥様は意外だったな。あと関係ないけどキャンプから急遽帰ってきて奥様が食べてたチャパグリは噂には聞いてたけどマジでうまそうだった。

海外の作品は知ってる人が出てくるとわくわくしちゃうので、数を観れば観るだけ楽しさが増してるなと日々実感しております。ちなみに先述したパク・ソジュンなんて最近は映画にドラマに出ずっぱりだもんね。4月から日テレで放送予定のドラマ『未満警察 ミッドナイト・ランナー』がジャニーズのケンティーと平野くん主演で早くも話題になってますけど、平野くんの役を原作でやってるのはパク・ソジュンですからね。まあ私はパク・ソジュンよりも、ケンティーのほうの役をやってたカン・ハヌルのほうが好きですけれども(どうでもいい情報)。

そしてもう一個ちなむと、以前こちらのブログでも紹介した作品→小動物的可憐少女はどチート 『The Witch/魔女』にはチェ・ウシクが出演しておりますが、この作品の主役のキム・ダミと一緒にパク・ソジュンがちょうど今『梨泰院クラス』というドラマやってます。この関係性おもしろいね。


ではキャスティングについてはこれくらいにして、最後に作品そのものについて少しだけ。


上には上がいる。もとい、下には下がいるんだなあ。


よくもまあこんな話が思いつくもんだわ。びっくらこいちゃった。本当によくできてる。よくできすぎてる。全く隙がない。展開は急ではないのだけど、しかし無駄がなさすぎてあまりにも速いペースで進むので特に終盤はちょっと置いていかれる。わかりにくい例えだったら申し訳ないんですけれども、余白がギリギリのレジュメって感じ。

レジュメや企画書の類の資料って、読みやすくするために一文を短めにするとか、ちょこちょこ段落を変えるとか、いっそ箇条書きにするとか、適度にスペースを空けるのが鉄則だと思います。印刷時のレイアウトも外側を少し余白で残しておきます。そうしないとホチキスで留めたりファイリングした時に隠れちゃったりするから。

『パラサイト』はそこそこ読みやすいしわかりやすいんだけど、これを超えたら読みづらくなるぞっていう限度ギリギリのラインって感じがします。欲を言うと、いろいろ書き込める余白がもう少しあったら最高。でもまだ一回しか観てないし、二回、三回と観るに従って感想が変わってくる可能性もあります。もしかすると宮崎駿作品のように、端折りまくって端折りまくってるがゆえに何度観ても気づけない秘密の設定もあったりするのかもしれない。

走れメロスなジョージ・マッケイ 『1917 命をかけた伝令』


どうも、こんにちは。

本日はアカデミー賞で3冠獲得した話題作です。アカデミー賞のアの字、出してみた。



1917 命をかけた伝令(2019)

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第一次世界大戦中の1917年のある日、イギリス兵のブレイク(ディーン・チャールズ・チャップマン)とスコフィールド(ジョージ・マッケイ)は、明朝までに最前線の部隊へ作戦中止を伝えるよう命じられます。それは、間に合わなければ味方1600人が敵の罠によって命を落とすという重責ある任務でした。



本作の主軸は非常にシンプルです。時間制限ありで、A地点からB地点へ移動する。将軍からの命令を大佐へ伝える。B地点にたどり着いたら大佐を見つける。それだけ。まるでRPGさながらに、目を覚ました勇者はなんか偉い人に呼ばれ、命を受けて強制スタートです。画面右上に容赦なくカウントダウンしていくクロックが私には見える。

しかし目的のB地点はそう遠くありません。距離にして15、6kmなので、6〜8時間で着けるはずさ、と任務を受けた片割れのスコフィールドくんが言います。フラグだな。結局すったもんだあって間に合うか間に合わないかギリギリのところを攻めることになるに決まってる。でなければ映画になどならん。ちなみにひ弱な現代人の足でも普通の速度で1kmを15分くらいで歩けるらしいので、まあ確かに8時間あれば余裕なのよ。でも実際に塹壕飛び出していざ任務スタートしてみたら、あっ(察し)。

つい数日前まで戦場になっていた焼け野原は、死体がごろごろ、あっちこっちに有刺鉄線、地面はぬかるみまくり、大砲の跡なのかそこらじゅう穴だらけで水たまりのオプション付き。どこに敵が潜んでるかわからないので姿勢を低くして忍び足で進みます。これは8時間あってもきついかもしれないわ、とフラグを秒で回収していきます。

案の定、道中さまざまなハプニングに見舞われ心身ともに負傷。かと思いきや偶然にも味方の別隊に遭遇してトラックに乗せてもらい、これは楽勝で任務完遂か? みたいなラッキーイベントもあったり、もう本当にゲーム見てるみたいなのね。ワンカット風の超長回しによるリアリティのある映像が没入感を生んで、観客はまるで自分が戦場にいるかのような感覚になるよ、なんて触れ込みが話題になっていますけれども、私はとにかくゲームを見てるみたいだった。

ちょっと脱線しますが、日本の戦争映画やドラマは基本ドロドロじゃないですか。むごくって、グロくって、理不尽で、観終わった後はただただ嫌な気持ちになるタイプの作品が多いと思うんですけど、近年のイギリス軍メインの戦争映画はちょっと違う。本作もそうだし、『ダンケルク』(2017)もそうだし、戦争の怖さも描きつつ、その迫力や緊張感をエンターテインメントとして作品にするのがうまいと思う。

本作はですね、一に緊張感、二に緊張感、とにかく緊張感。任務を与えられた2人が警戒心なくとことこ歩いてると地雷とか不発弾とか何か爆発するんじゃないかと疑っちゃうし、銃声がしてもどこから撃たれてるのかわからないし、遠くに見える人影が敵なのか味方なのかわからないし、観てるうちに自然と力が入ってて疲れてしまう。

話戻りまして先ほどのゲームを見てるみたいという件ですが、「いついつまでにどこどこに行かなければならないが、その途中でいろんなハプニングに遭い、満身創痍でひた走る」というやつ、すごくどこかで見た気がしている。これは二番煎じだとかいう文句ではなくて、ゲームなのか、他の映画なのか、あるいは小説なのか、なんだかどこかで体験したやつを改めてもう一度味わってる感じ。

これはあれか? 『走れメロス』か?

終盤もう本当に時間に余裕がなくてスコフィールドくんが敵に追われながら爆走してるところとか、メロス……? って思った。わかりやすいプロットだからたぶん似たような作品はたくさんあるんだろうけど。

さて、そんな満身創痍で爆走するスコフィールドくんを演じるのはジョージ・マッケイ。マッケイは正式には「マッカーイ」って感じの発音らしいです。ジョージ・マッケイ改め、ジョージ・マッカーイ。悲惨なエンドばかり迎えるザ・幸薄俳優ことジョージ・マッカーイ(参考資料→お兄ちゃんは頼むから幸せになってくれんか 『マローボーン家の掟』)。マッカーイにしたら一気にイジってるみたいになるのなんでだろう。

下心を隠さず言うと、彼が出ているから観ようと思った次第です。ジョージ・マッカーイは、果たして今回はどうなのか。戦争映画だからハッピーなわけはないと予想してたけど、実際のところハッピーでもバッドでもなかったかな。戦時中のたった一日の話なのでね、全部決着がつくわけではない。どうにも解消できないもやもやが残る。というわけで、珍しく幸せな役のジョージ・マッカーイがいると耳にした『サンシャイン 歌声が響く街』(2013)をお口直しに観ました。

確かに、幸せだった。突然歌い出すミュージカル映画だけど、それも気にならなかった。なぜならジョージ・マッカーイが幸せだから。だけど彼が演じるデイヴィーくんは軍人。そして長兄。

やはりその属性からは抜け出せないのか。

マッカーイくんはガタイがとてもよろしいし、無骨な雰囲気があるので軍人役にはもってこいなのかもしれない。問題は長兄属性だ。ここまでくると、もはやマッカーイくんが兄なのか、兄がマッカーイくんなのか(参考資料→ジョージ・マッケイまた長兄役やってる)。兄という概念の化身であるマッカーイくんは、兄役において向かうところ敵なし。イギリスでは国民の兄とか呼ばれてないですか? 私としては人類の兄と呼びたいくらいなんですけどね。



ところで、軍のお偉いさんにコリン・ファース、マーク・ストロング、ベネディクト・カンバーバッチなどそうそうたる顔ぶれが次々とお目見えし、お国のスターをひっぱってきた感があって笑ってしまった。それぞれ出演シーンは1分にも満たないくらいだったので、彼らはきっと尺とかにこだわらず出演を快諾してくれる心優しい方々なんだろうなと思いました。