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気晴らし細論

2019年10月の記事

やっぱりどうしても『THINK ABOUT YOU』が好きな件


どうも、こんにちは。

最近KPOPから少々遠ざかっていて新譜がほとんど全くリサーチできていないのですが、そんな時は懐古厨と化してしまうのがオタクあるあるのひとつではないかと思います。私も例に漏れず過去のお気に入りの曲を繰り返し聴いています。そんなことしてたら、とある曲の熱が再燃してしまった。

それは2PMメンバーのJUN.K(以下、ジュンケイと表記)による2016年リリースのソロアルバム『Mr. NO♡』に収録されている「THINK ABOUT YOU」です。

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当方、広く浅くでKPOPを嗜んできたのでかじったグループは数知れず、しかし2PMさんにはあまり立ち寄りませんでした。前を通りかかってちらっと中を覗いたくらい。一応ちゃんとメンバーの顔と名前は一致する。でも曲に関してはプッチョヘンザとハートビートとA.D.T.O.Yくらいが関の山である(妙な選曲)。ジュンケイがものすごく歌上手い人なのは知ってたけど、よくよく考えてみると、そもそも自分がどうやって「THINK ABOUT YOU」にたどり着いたのかすら謎。

私と2PMさんの付き合いはそんな感じだったのに、一度聴いたらすっかりハマって2016年の夏〜秋はひたすらこれを聴いていたことを記憶しています。何はともあれ、曲調がドンピシャ好みだった。ちょっとEDMっぽさもありつつ、ダークな雰囲気の静かなR&B。どこかの記事に "アーバンR&B" とか書かれていたような気がする。まあ聴いてみてくれ。



2:43〜のCメロ、神。
(なぜ脱ぐ? というところはスルーしましょう。2PMさんは野獣ドルで名を馳せていらっしゃいますので鍛えた体を見せてナンボの商売です)

Cメロだけ一生聴いていられる。Cメロが神掛かっているのに加えて、ラスサビの盛り上がりが半端じゃない。テクニック的な専門用語はわからないんだけど、がなり声みたいな、部分的にガツンと力強い地声の入る歌い方が個人的にめちゃくちゃ好きで、Cメロ以降はそれが怒涛のように続くので超アツい。

【がなり声で歌ってる部分の例】
2:12 다시 또(タシ ット) I think about you
3:04 Every time I think of you
3:16 Girl, Do you think about me?
3:21 내 머릿속에 너를(ネ モリソゲソ ノル

録音でこれだけソウルフルに歌い上げられると、生歌はどうなのか気になるのが人情というもの。先述したようにジュンケイはとても歌が上手いので、もちろん生歌聴いてガッカリなんてことはないし、むしろ生歌のほうが曲が生きてるくらいなんだけど、実は音楽番組初披露の時と、プロモーション活動終盤では全く歌い方が違っています。こんなにも変わるかってくらい違います。誤解を招かないよう先に断っておくと、活動をしていく中で、日を追うごとに確実に上手くなっています。曲を自分のものにして歌いこなしていってます。しかし、だ。私は初披露の時の歌い方のほうが好きだった。なぜか。その歌い方の違いを聴いてみましょう。


初披露時

丁寧に丹精込めて歌ってる感じがしますね。キーが高いからか、ところどころ微妙に声が出てなかったりして苦しそうなんだけど(特に終盤)しかしその必死な感じもまた歌詞の内容とよく合ってプラスに働いている。元カノに未練たらたらクヨクヨ男の物語なので、別れたことを後悔していっぱいいっぱいで切羽詰まってるのがこちらには響いてくるものがある。キャップを目深に被って顔がはっきり見えないのも、おそらくウィッグですけどドレッドヘアっぽいのも、R&B歌手!!!音楽やってるぜ!!!って感じがする(好き)。


活動終盤

かなり歌い慣れて余裕が出てきて、テンポを溜めたりいろいろアレンジを加えていて、前より確実に歌いこなしてるんだけど、この「エイ!ヨウ!ワッツァップ!」みたいな感じは、なんか違う。なんでそんなにチャラついてんの? これはもう元カノのことなんて吹っ切れてるのに傷心のふりしてクラブで次の女探してる人じゃん? なんか歌ってるハコもクラブみたいなところだし。おれたちのジュンケイヒョンってそんな人だったの? 見損なったぜ……となっていたら、ここから約1年後、「THINK ABOUT YOU」はさらに進化を遂げていた。


2017年末の音楽番組

くっそうまい。なんだこれ。「エイ!ヨウ!ワッツァップ!」感は一気に薄まり、しっとりかつ力強く歌い上げられ、渾身の魂の叫びを炸裂させています。なるほど。これが完成形だったのね。歌の上手い歌手は日本にも韓国にもたくさんいるけど、未練タラタラソングをこれだけ男臭く力強く歌うのはジュンケイくらいじゃないの、と勝手に思っています。

ちなみにこちらの曲は日本語訳されたジャパニーズバージョンもあります。しかし私は韓国語詞を日本語詞に訳して歌うな派の人間なのでその存在は勝手に抹消しています。あのね、基本的に韓国語は日本語よりも少ない音節で同等の情報量を表現できるから、直訳じゃどうしたって字余りになんのよ。そもそもグルーヴがちげえのよ。



さて、ここからは節操なしの雑食オタクによる妄言なのですが、時折MVのジュンケイがJYPの後輩グループGOT7のJBことジェボムに見えるので(2:15あたりとか)ジェボムにカバーしてみてほしいな、なんて思ったりしていました。リリース直後は。しかし某J事務所のほうにも手を出すようになってから、筋肉つながりでSnow Manの岩本くんもこの曲似合うんじゃないかな、歌ってくれないかな、なんて考えています。

岩本くんは昔BIGBANGのG−DRAGONが好きで曲もよく聴いていたという話を耳にしたことがあるので、もしかしたらジュンケイの曲だって聴いてるかもしれないよな! ジュンケイはもともとYG出身だからG-DRAGONとも仲良しらしいしな!(なんでもこじつけるオタクより)

連弾は一種のドリフトである 『蜜蜂と遠雷』


どうも、こんにちは。

本日お話するのは現在公開中のこちらの作品。


蜜蜂と遠雷(2019)

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若手ピアニストの登竜門と呼び声高い芳ヶ江国際ピアノコンクールに出場する4人を描いた作品です。母の死をきっかけに表舞台から姿を消した元天才少女、出場年齢制限ぎりぎりで最後のチャンスにかけるサラリーマン、ジュリアード音楽院で学び人気実力ともに飛び抜けたものをもつ男子学生、神と崇められる世界的ピアニストに「彼はギフトだ」と言わしめた神童、彼らの運命やいかに。


まず映画全体の感想を言うと、へえ、そう。って感じ(おい)。2時間だけピアニストの世界を覗いてみたけど、なんか大変そうだなって感じです。うっすい感想。

だがしかし映画好きとして後世に語り継いでいきたいシーンをひとつ見つけた。ゆえに筆を取った次第です。きっと私以外にもこのシーン好きだって人はたくさんいるはずです。それくらい抜群によかったもん。

物語はかつて天才少女と呼ばれた栄伝亜夜(松岡茉優)を主軸として進みます。ピアノの先生でもあった母の死後、ピアノを弾くことに楽しみを感じなくなっていた彼女は、コンクール出場者の一人であるサラリーマンのピアニスト・高島明石(松阪桃李)の演奏を聴いて触発されます。ピアノが弾きたくて居てもたってもいられなくなった彼女は、高島の紹介で小さなピアノ工場にたどり着きます。

倉庫のような暗い場所に佇む一台のピアノの前で、ストーブに手をかざして冷えた手を温めていると、同じくコンクール出場者の風間塵(鈴鹿央士)がやってきます。「お姉さんきっとピアノ弾きに行くんだろうなって思ってついてきた」とはにかむ少年。あと5才、歳とってたら逮捕だぞ、少年。

というわけで、月の光をスポットライトにどちらからともなく2人の連弾が始まります。曲目は、ドビュッシーの「月の光」、ハロルド・アーレンの「イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン」、ベートーヴェンのピアノソナタ第14番「月光」。世にもエモすぎる月メドレー。もうね、ドビュッシーの「月の光」が始まった時点で確信した。ここが作品のハイライトだと。わしがクラシックの中で一、二を争うくらいドビュッシーの「月の光」が好きって知ってたべ?(知るわけないだろ)


このシーンの何が熱いかって言うと、連弾してる2人はお互いのこと何にも知らないの。コンクールで顔を合わせてはいるけど下手したら名前も知らない。そんな状態で、楽譜もなければ打ち合わせもなく、どのタイミングでどんな曲を弾くかまったく決まっていない即興連弾。しかしそこはコンクールに出場するほど実力のあるピアニスト同士なので、一度弾き始めればすぐに何の曲かはわかるし、息を合わせるのもアイコンタクトでいけちゃう。

いやいや、ドリフトやん。パシリムのドリフトやん。

まずドリフトって何やねんって方はこちら→『パシフィック・リム』におけるサブカル的メタファーとしてのドリフトについてをお読みください。話はそれからだ。

お互いのこと何にも知らないのに、ピアノを通じて相手の考えてること全部わかっちゃうわけよ。いや、ピアニストの場合は考えがわかるっていうより感覚でわかるって感じなのかな。とにかく "ピアノを通じて" というのが肝なので、相手のことを感じ取れるのは連弾中だけです。ピアノを離れると途端にわからなくなります。

ていうか、0:35あたりの視線合わせるところ、見ました? すんごくない? めっちゃ熱い視線交わしてるのに、この2人たぶん恋愛感情ないからね。信じられる? 肩が何度も触れ合ってるけど、そんなこと2人とも気づいてすらなさそう。だって恋愛感情ないから。純粋に連弾を楽しんでるだけだから。信じられる? ピアノの楽しさを忘れてしまった亜夜が、連弾を終えた後に照れたように笑うんですよ。思い出したんだなってわかるでしょ。名前も知らない少年が思い出させてくれたんだよ。

だから、誰が何と言おうと、邪心持ちのお前の悪い癖だと言われようと、これはドリフトだ。いいですか、連弾はピアニストにとってのドリフトです。私も子供の頃3、4年くらいピアノ習ってたんで姉と連弾したことあるんですけど、びっくりした。連弾ってこんなに耽美なものだったのか。

このシーンをネットに上げてくれて本当にYouTube様ありがとうなんだけど、みなさまには願わくばぜひ公開中に一度劇場で観てほしい。いや聴いてほしい。この作品、7.1chだし。

こういうあっついシーンがひとつでもあると、それだけで映画としての意味があるのよ。わたしはこの楽しみ方を、変えない。

ちなみに松岡茉優ちゃんはピアノ弾くときに首振りすぎで不自然でしたが、まあ大目に見ましょう。

ああ、芸術の秋だ。

お兄ちゃんは頼むから幸せになってくれんか 『マローボーン家の掟』


どうも、こんにちは。

みるみる詐欺してたやつ、DVDが出たのでやっと観れました。


マローボーン家の掟(2017)

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母国イギリスからアメリカの田舎町へ越してきた母子5人家族。連続殺人犯の父親から逃げてきた彼らは苗字を変えて新しい生活をスタートさせますが、穏やかな暮らしは長く続きません。母親はまもなく病死し、父親の魔の手は海を超えてもなお伸びてくるのでした。


ジョージ・マッケイまた長兄役やってるの記事で高らかに観る宣言していましたが、劇場公開時期を軽やかに逃して今になってしまいました。しかも想像してたのと正直全然違ってめっちゃショックだった……。



以下、ネタバレ厳禁のミステリで思い切りネタバレするのでご注意ください。



結局父親に家を見つけられて、長子のジャック(ジョージ・マッケイ)は下のきょうだいたちを屋根裏部屋に避難させ、自分1人で話をつけようと父親と対峙するわけなのですが、相手は凶悪殺人鬼の手練れですから当然叶うはずもなく、ボコられて気絶してる間にきょうだいたちは父親の手にかかる、と。

悲しすぎるんだが。

本作のレビューを覗いてみると、ただのホラーじゃなくて脚本がしっかりしてるとか、伏線回収が見事だとか、きょうだい愛に泣いたとか、そんなご意見で埋め尽くされています。嘘でしょ。わしゃこんな物語は悲しすぎてもう二度と観たくないよ。

だって、理想のお兄ちゃんことジョージ・マッケイが怪物の父親から弟2人と妹1人(計3人!!!)を守れず自分だけが生き残って深い傷を負っている。あまりの悲しみに、お兄ちゃんはきょうだいの人格を自分の中に作ってしまっている。これは結構あるあるな多重人格設定。 つまり物語はすでにこの世に存在しない人を存在しているかのように描く幻想オチ。これは個人的には反則技だと思ってるのでまったく好みではないのだけど、お兄ちゃんの心情を思うと非常にむごいのでもうそこはチャラにしようかなとか思えてくる。

『わたしは生きていける』(2013)でもジョージ・マッケイはトラウマを負っていた。ジョージお兄ちゃんは幸せになれないのか。頼むから幸せにしてあげてくれんか。

本作においても、『わたしは生きていける』においても、ラストはお兄ちゃんの隣に彼を支えてくれるパートナーがいるので、それは不幸中の幸いというか、唯一の救いというか、希望の光というか、そういうのはあるんだけど、でもそれはそれで「パートナーいるし、許してね♡(てへぺろ)」みたいな脚本家の心が隠れているような気がして好かん。わしゃジョージお兄ちゃんにはちゃんと幸せになってほしいんじゃ。もうバレてるかと思いますが私は芸人の千鳥が好きです(何の告白?)。


幸せなジョージ・マッケイの姿をこの目で見たいという執念がやばすぎて、最近の出演作をチェックしました。主要キャストっぽい『16歳、戦火の恋』(2018)ではおそらく戦争で引き裂かれるカップルの役。もうどうしたらいい?

天才でも嫌われないのはトム・クルーズだから 『トップガン』


どうも、こんにちは。

本日は、来年続編の公開が決まって近頃また話題となっているこちらの作品です。



トップガン(1986)

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アメリカ海軍に所属する戦闘機パイロットの成績上位1%の者のみが入ることを許される「トップガン」。そこはエリートパイロットをさらに鍛え上げるために創設された養成機関で、危険を顧みない無謀な性格ながら類い稀な操縦技術を持つマーヴェリック(トム・クルーズ)は、相棒のグース(アンソニー・エドワーズ)とともにトップガンへ派遣されることになります。


映画好きを豪語するからにはいつか観なくてはと思っていたのだけど、きっかけは意外なところに転がっているものですね。このブログでも何度かお話しているジャニーズJr.のSnow Man。そのメンバーの向井くんは『トップガン』が大好きなお父さんにより「つべこべ言わずにトップガンを観ろ」という教育方針のもと育ち、ビデオテープが擦り切れるほど何度も観て今では自分も大好きだ、なんて話をしていた。さあ、ついに重い腰を上げる時が来た。アイドルは偉大だな。

私の想像では、パパが幼い子供に教材として見せるくらいだから、男たるもの夢を追い、努力を積み重ね、逆境にも屈さず進み続けるべし。みたいな雰囲気のやつかなと思っていた。まあ大きく外れてはいないんだけど、実際に観てみたらなんだかちょっと様子が違った。

トム・クルーズ演じる主人公マーヴェリックは、セオリーを無視して自分の直感だけを頼りに飛ぶ天才肌のパイロットです。規則に縛られない危険で無謀な行動の数々により上司からは問題児扱いされ、同僚からは「お前がチームを乱してる」と厄介者扱いされ、しかしパイロットとしての腕は確かで、エリートばかりが集まるトップガンの中でも一、二を争う実力があるため、周りからすれば余計に厄介な存在であります。

ある日の実践訓練のあと、同僚から「お前にはみな迷惑してる。安全を考えず危険をおかす」と言われて、この表情。

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生意気で自信家で一歩間違えれば総スカン食らいそうだけど、意外と仲間思いなところもあったり何より実力が伴ってるから嫌われずに済んでいる。あとはお顔があまりにもきゅるるんなのでその点においてもなめられそうだけど、それも実力のおかげで事なきを得ている。

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トム・クルーズって童顔なんだなあ。男所帯でこれはガチで心配になるやつだ。

だってマーヴェリックはトップガンのメンバーの中でも一際小さくて童顔なわけ(ウィキペディアによるとトム・クルーズの身長は170cm)。それでいて空の上では毎度出たとこ勝負の生来のギャンブラー気質なものだから、ギャップがとてつもない。さらには相棒グースの愛妻いわく「彼はいつも女の子と一緒」「女を泣かせる男」とのことなので女性関係も派手ときた。その証拠に、バーで知り合って一目惚れした女性がトップガンの教官だと知っても全くひるまないのです。

「狙った獲物は逃さない」
「僕と食事してもいいと思ったろ?」
「政府は危険な僕を信用してくれてる」
「きっと君も」

駆け引き上級者のマーヴェリックくんは、いかにもな視線を送って見せつけるように餌を撒いておきながら、それ以上は強引に攻めようとしません。教官の自宅に誘われた時も、後日エレベーターで2人きりになった時も、手を出さないどころか指一本触れようとせず、向こうから来るのをじっと待ちます。確かにこれは女泣かせ。戦闘機操縦が一流なら女の操縦も一流。

型にはまらない天才パイロットの主人公はもちろんかっこいいし、ロマンがある。こりゃあ人気も出るわ。当時ミリタリーファッションとかも流行ったんだろうな。しかし子供が観て教訓になる部分があるかというとちょっと難しい。マーヴェリックのようになりたいと思ったらだめだな。あれは何か一芸に秀でたものがあり、トム・クルーズの顔面があってのみ許される人格だからな。しかも劇中にはお上品だけどなかなかエロティックなラブシーンもある。

結論。向井の父ちゃん、だいぶファンキーだな。



それでは最後に続編の予告を載せておさらば。



はいはい、IMAX、IMAX。