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気晴らし細論

2018年04月の記事

ドラマ『ハロー張りネズミ』のサントラ『真夜中のハリネズミ』を激推ししたい件


どうも、こんばんは。

前々回の記事「スパイ映画にはジャズが必要」が尾を引いており、ジャズ音楽が気になって仕方ない今日この頃です。ジャズ、ジャズ、ジャズ、と考えて、そういえば、と思い出したことについて本日お話します。

2017年7月期にTBS金曜22時枠で放送していた『ハロー張りネズミ』というドラマをご存知でしょうか。「週刊ヤングマガジン」に連載されていた同名漫画作品を原作とした探偵ドラマです。

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東京都板橋区下赤塚にある「あかつか探偵事務所」は、人情とおせっかいをモットーとし、他の同業者たちが眉をひそめるような仕事ばかりを好んで請け負う一風変わった探偵事務所です。そんな噂を聞きつけた人たちが、しばしば厄介な依頼を持ち込んでくるというストーリー。

瑛太を主演に迎え、深田恭子、森田剛(V6)、山口智子、蒼井優、リリー・フランキーといったそうそうたるキャストに加えて、脚本・演出を映画『モテキ』(2011)や『バクマン。』(2015)などを手がけた大根仁が担当するという豪華ぶり。

にもかかわらず、あんまり話題にならなかった。

舞い込んでくる依頼がおかしなものばかりなのでガチの探偵モノではなく、ロマンスやら家族愛やらホラーやらいろんな要素があってなかなかおもしろかったのですが、ブラックジョークや下ネタも大有りの大人向けの仕上がりでしたから、22時じゃなくてもう1時間か2時間遅い深夜帯のほうが合ってたんじゃないかなと思います。

しかしですね、音楽がものすごく、いい。話の流れからしてお気づきかと思いますが、『ハロー張りネズミ』の劇中音楽はジャズなのです。

作品の音楽を担当したのは、SOIL&”PIMP”SESSIONS(ソイル・アンド・ピンプ・セッションズ、以下ソイルとします)というジャズバンドです。私はソイルをまったく存じ上げず、このドラマで初めてその名前を知ったのですが、過去には椎名林檎や布袋寅泰など数多くのアーティストとコラボしていたり、世界でも活躍する有名なバンドだそうです。

彼らの作った劇中歌の詰め込まれた『真夜中のハリネズミ』というサウンドトラックがとにかくすばらしいです。ご興味のある方はぜひ聴いてみてください。Amazonなどで試聴できます。全曲聴きたいけど買うのはちょっと…という方は、某レンタルCD・DVDショップにありましたので、そちらで借りるとよいと思います。

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『ハロー張りネズミのテーマ』がキャッチーで耳に残る良曲なのはもちろん、個人的には静かでメロウな『Under The Red Mound』『Magnetic』『Blue Sky』『ハロー張りネズミのテーマ(ミッドナイト・ハリネズミver)』あたりをおすすめします。アウトロー感というか、ハードボイルド感というか、これぞ大人のための音楽という感じがあります。それにしても全編通してジャズのみなんて、かの有名なアニメ『カウボーイビバップ』みたいで最高じゃないですか?



また、サウンドトラックには収録されていませんが、主題歌の『ユメマカセ』の魅力といったら! RADWIMPSのボーカル野田洋次郎がフィーチャリングした作品で、作曲をソイル、作詞を野田洋次郎が担当しています。ゆるっとだるっとした中にぴりっとスパイスが効いてると言いますか、絶妙な脱力感がいい。

(↑こちらはショートバージョンですが、GYAOでフルのMVが無料視聴できます)

細かく韻を踏んだ歌詞が心地よくてくらくらしてしまう。私はRADWIMPSや野田洋次郎についての知識がほぼゼロに近く、なんならメンヘラの頭のおかしい歌詞書く人でしょ?くらいに思っていたわけなのですけれども(ファンの皆様すみません)『ユメマカセ』を聴いて認識を改めました。野田洋次郎は確かにすごい。

ちなみにこの曲、ドラマの各話のエンディングで流れます。メインキャストである瑛太、深田恭子、森田剛、山口智子の4人が雑居ビルの屋上みたいなところに並んで佇む映像のバックで流れるのが渋くて、「スタッフ、よくわかってんな〜」って感じでした。



ドラマの劇中歌にジャズという選択がもっと広く普及したら、私は楽しい。それから、句頭に「真夜中の」とつくと何でもエモくなる法則、あると思います。

果たしてディカプリオは何回再来して、何人現存しているのか


どうも、こんばんは。

話題作『君の名前で僕を呼んで(原題:Call me by your name)』の日本公開が間近に迫っています。この作品の主演を務めたティモシー・シャラメは、今大きな注目を集めている若手俳優。彼を取り上げる記事は非常に多く、そこにはこんな言葉が踊っています。


「ディカプリオの再来」「第2のディカプリオ」


私は思いました。
ディカプリオは何回再来すんねん。と。

まず、6、7年ほど前にもディカプリオは再来していた。いや、そもそも再来って、なんなの、もう消えたみたいな言い方は。ディカプリオとはもちろん、あの『タイタニック』(1997)で一世を風靡したレオナルド・ディカプリオのこと。言わずもがな、今なお第一線で活躍中。

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というわけで、今、地球上にディカプリオが(本人を除いて)何人いるのか、勝手に検証を始めたいと思います。



1人目 デイン・デハーン

デイン・デハーン

6、7年ほど前に「ディカプリオの再来」と騒がれていたのは、このブログでも複数回取り上げているこの方です。『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ』(2012)や『クロニクル』(2012)での儚げな少年役で人々の関心をさらいました。確かに、似てないこともないけれど、本物のディカプリオよりも陰のオーラがだいぶ強い。



2人目 ジュダ・ルイス

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『雨の日は会えない、晴れた日は君を思う』(2015)に出演し、彼もまた一部のメディアで「ディカプリオの再来」と取り上げられました。これは彼を抜擢したプロデューサーが「若い頃のディカプリオみたい」と評したのを、記者が都合よく解釈した模様。容姿はディカプリオよりも『ベニスに死す』(1971)のビョルン・アンドレセンに似てません?



3人目 ティモシー・シャラメ

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前述した通り、『君の名前で僕を呼んで』で主役を務め、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされるなど、着々とキャリアを積んでいる若手俳優です。作品中でイタリア語やフランス語のセリフがあるのですが、彼自身フランス語に堪能で、現在コロンビア大学とニューヨーク大学に通う秀才だそう。



どうでしょう。今すぐに確認できるだけでも三度再来しています。物理的にも社会的にも本人がバリバリ存命にもかかわらず、三人も再来しちゃってます。容姿、才能、スター性、そういうものを鑑みてのことなのでしょうが、みんな「ディカプリオ」を将来性のある若い子の代名詞として使ってないか?

ちなみに、ディカプリオも出てきた当初は「リヴァー・フェニックスの再来」と言われたりしたみたいですね。みんなそういうの好きなんでしょうね。



では、ここからは番外編として、再来とは言われていないけれども単純に容姿がそっくりで話題になっている人をご紹介します。



コンラッド・アナーラッド

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彼はスウェーデン人のバーテンダーだそうで一般人なのですが、SNSに載せられた写真がディカプリオに似過ぎ!と大騒ぎになったみたいです。たぶん本人も寄せに行ってる。そのうち芸能界デビューしたりするんでしょうか。



エリカ・リンダー

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雑誌のグラビアがディカプリオそっくりということで話題になったこの方、女性です。『アンダー・ハー・マウス』(2016)で女優デビューしましたが、本業はモデルです。メンズ服、レディース服、両方のモデルをこなすのでネオイケメンモデル、ジェンダーレスモデルなどと言われております。



バーノン(SEVENTEEN)

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日本でも最近よくメディアに取り上げられているKPOPアイドルグループSEVENTEENのメンバーです。韓国とアメリカのハーフとのことで、この容姿です。しかしどうやらおつむはあまりよくなさそう(失礼)。彼は目を伏せていると本当にディカプリオそっくり。



以上、6人ほどご紹介しましたが、そっくりさんはまだまだたくさんいそうです。そしてこれからもどんどん出てきそう。それだけディカプリオの影響力は多大なものだということなのでしょう。

我々はあと何回「ディカプリオの再来」を目撃することになるのでしょうか。

スパイ映画にはジャズが必要


どうも、こんにちは。

『ミッション:インポッシブルシリーズ』のテーマしかり、『007シリーズ』のジェームス・ボンドのテーマしかり、スパイ映画には必ずと言っていいほど有名なテーマソングがありますね。聴くだけでわくわくするような音楽が映画を盛り上げてくれます。

しかし上記の2つのシリーズは、いかんせん派手すぎる。スパイというのは本来、周囲に溶け込み、誰にも気づかれることなく任務を極秘に遂行するという立場のはず。派手なアクションなんかあってはならない。ボンドとかマジであれはおかしいからね。なんならあれはスパイ映画じゃなくて『007』っていうジャンルだからね。

ジェームス・ボンドのテーマもかっこいいけど、やっぱり派手なんですよ。スパイ映画はテーマソングもしっとりと行きたい。せめて古畑任三郎ぐらいにしといてほしい。



そういう意味では、例えば、ビル・ナイ主演の『MI5シリーズ』の音楽はとてもいい。ストーリーはイギリス機密諜報部MI5のベテラン諜報員ジョニー(ビル・ナイ)が政府のたくらみを阻止するべく立ち回るというものです。このシリーズにはドンパチが一切ありません。というか、頭脳戦とも言いがたいくらい起伏がなさすぎて眠くなる。むしろ寝た。

ハラハラ、ドキドキとは無縁のあるまじきスパイ映画なんですけれども、音楽だけはめちゃくちゃいい。一作目のオープニングシーンです。↓



ちなみに、上の動画の最後でジョニーに話しかけてくる女性は一作目のヒロインで、レイチェル・ワイズという女優です。なんと現在のジェームス・ボンド役を務めているダニエル・クレイグの嫁。

あと関係ないけど、ジョニーが電話をする時、人差し指(中指かも)一本で携帯電話を耳に押し当ててるのがかっこいい。



お次、『裏切りのサーカス』(2011)の音楽もすばらしいです。こちらは、米ソ冷戦時代のイギリス機密諜報部MI6が舞台です。スマイリー(ゲイリー・オールドマン)は、組織に長年潜伏している「もぐら(二重スパイ)」探しを命じられ、密かに調査するというストーリー。

これこれ。スパイ映画ってこういうやつ。全編にわたって静かで渋い音楽が流れています。冒頭で流れる曲、とてもおしゃれです。



こういうのがもっとほしい。大ヒットを記録している『キングスマンシリーズ』もあれはあれでぶっとんでで大好きなんですけど(クラシック音楽『威風堂々』にのせてボンボン爆発していくの、頭おかしいでしょ)、ガチの真面目なスパイ映画がもっと増えてほしい。

邦画でもKAT-TUNの亀梨主演の『ジョーカー・ゲーム』(2015)というスパイ映画がありますが、あれにもジャズベースの音楽を取り入れてほしかったなあと思います。原作である柳広司著の『D機関シリーズ』では「スパイが敵に見つかった時、最もやってはならないことは殺人と自決」と繰り返されており、『007』の真逆を行くガチのスパイです。

小説『D機関シリーズ』というのは、戦前の日本に設立されたスパイ養成学校、通称「D機関」にまつわる話です(もちろんフィクションです)。帝国主義、軍国主義の考え方が常識の時代に、D機関では上記の「殺人と自決はするな」のような、普通の軍人とは正反対の考え方、行動が叩き込まれているわけですから、そんなのおもしろいに決まってる。

戦前の日本とスパイ、ちょっとかけ離れてる感じのある組み合わせがなんとも小粋じゃないですか? アンバランスな二つの要素の繋ぎにジャズっていうのも、いいと思うんですよ……。





さて、スパイからは脱線してしまいますが、『探偵はBARにいるシリーズ』のテーマソングも個人的に非常に好きです。北海道すすきのにあるバーというのも味わい深い。



ジャズに詳しかったら、めちゃくちゃかっこいい。そういう人にわたしはなりたい。

キウェテル・イジョフォーのドラァグクイーンがハマりまくりで最高な件 『キンキーブーツ』


どうも、こんにちは。

本日は、こちらの映画作品についてしゃべります。



キンキーブーツ(2005)

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父の急死により、実家の製靴工場を突如継ぐことになったチャーリー(ジョエル・エドガートン)。工場は借金と大量の在庫を抱えて倒産危機にあり、やむを得ず従業員をリストラします。そこで従業員に「社長ならリストラじゃなくて市場開拓をしろ!」と罵倒されたチャーリーは、偶然出会ったドラァグクイーンのローラ(キウェテル・イジョフォー)が履くハイヒールを見て思いつきます。サイズだけ大きくとも、女性向けに作られている華奢なハイヒールでは男性の体重を支えきれず、すぐに壊れてしまう。男性向けのハイヒールは需要があると考え、チャーリーは開発製造に乗り出します。


実はこの『キンキーブーツ』、映画をもとにしたブロードウェイ・ミュージカル版も存在し、世界各国で公演が行われる大人気の演目となっています。日本でも2016年に日本人キャストで公演され、先日、2019年の再演決定が発表されました。メインの2キャストは初演時の続投が決まり、製靴工場社長のチャーリー役を小池徹平、ドラァグクイーンのローラ役を三浦春馬が演じます。

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三浦春馬のドラァグクイーンって、響きだけでも破壊力がすごいじゃないですか。美しいに決まってるもん。でも『キンキーブーツ』のローラ役かというと少々疑問です。だって三浦春馬って、美女か野獣かっつったら間違いなく美女のほうじゃん。ちょっと何言ってるかわからないかもしれないけど、オリジナルの映画版『キンキーブーツ』のローラはこれだもん。野獣だもん。


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みなさん、世界的人気漫画『ワンピース』はご存知でしょうか。あれに登場するイワさんことイワンコフみたいじゃない?


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まあイワさんはさておき、キウェテル・イジョフォーのローラは、見た目こそ野獣のようですけれども、繊細で脆くて守ってあげたくなるかわいらしさがあります。女装中はとっても自信たっぷりで怖いものなんてなさそうなのに、男の格好になると途端に弱々しくなってしまうのです。このあたりの演技がすごーく細やかでよいのです。

個人的におもしろくて好きなのは、試作品第1号を目の当たりにしたローラがダメ出しをする場面です。素材はスエード、色はバーガンディ(暗めの赤紫)、ヒールは低くてまるで乗馬ブーツ。セクシーさが皆無。こんなのダメ!ありえない!ただの赤、純粋な赤がいいの!「Red!! Reeeeeeeeeeeeeed……!!!!!」 と凄みを利かせるローラ。

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ところで、私は『キンキーブーツ』の前に、第86回アカデミー賞作品賞を受賞した『それでも夜は明ける』(2013)を観たばかりでした。この作品は、もともと自由黒人として上流の暮らしをしていた主人公が、ある日突然拉致され、奴隷として生きることを強いられるというストーリーなんですけれども、その主人公を演じたのはキウェテル・イジョフォー。


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だから落差がすごすぎた。

『ダークナイト』(2008)のジョーカー役から、『ブロークバック・マウンテン』(2005)のイニス役のヒース・レジャーを目撃した時に並ぶ落差(詳しくはこちらをどうぞ→「ヒース・レジャーはモソモソしゃべる」)。



ビジュアルの強烈さのあまり、最初は化物か何かのように見えたローラが次第にお茶目でキュートに見えてくるのは、キウェテル・イジョフォーの芸達者ぶりによるものでそれはもう感心するばかりなのですが、前述した三浦春馬のローラは、美しくて妖艶で、なんだか、そこらへんの男などくしゃくしゃに丸めて捨ててしまいそうな強さがあります。

でも実際のところは、観に行ってみないことにはわからないですね。来年行こうかな、という方、まずは映画版を観て予習するのはいかがでしょうか。

ちなみに、チャーリー役のジョエル・エドガートンもいろいろな役柄をこなすカメレオン俳優です。あれ? こんな作品に出てたんだ? っていうのがよくある。

よぼよぼ感もどすどす感も皆無の軽やかな老夫婦の話 『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』


どうも、こんにちは。

ブルックリンという街の名前をご存知でしょうか。ニューヨーク市の区の一つで、マンハッタンから橋ひとつ渡ればそこがブルックリンです。数十年前まではマンハッタンと比べると家賃がかなり安く、下町情緒のある街だったようです。最近は新しいカルチャーが発信される若者の街として人気が高騰しているとか。

実はこの土地、映画にかなり頻繁に出てきます。ここはブルックリン、と明言されていなくても、ニューヨークが舞台だったらほぼ確実に出てくるんじゃないかってくらい。最近だと、シアーシャ・ローナン主演の『ブルックリン』(2015)で世界的にも非常に有名になったのではないかと思います。

本日ご紹介する作品も、ブルックリンが舞台です。



『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』(2014)

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アレックス(モーガン・フリーマン)とその妻ルース(ダイアン・キートン)は、ブルックリンを一望できるアパートの5階(最上階)で愛犬ドロシーとともに暮らしています。最高の眺望を備えたアパートの唯一の欠点は、エレベーターがないこと。家にも街にも愛着があるし、差し迫った問題はないけれど、ルースは自分たちの今後を考えて40年暮らした我が家を売ることに決めます。

某レンタルDVDショップで推されていて、モーガン・フリーマンが出てるし、ほっこり感のあるタイトルだし、きっといい映画なんだろうと思って借りてみました。

結果、いい映画だった。

まず邦題がわかりやすくて、よく合ってます。この手の邦題は多いし、失敗してるケースも多いけど、この作品においては内容を端的に表していてよいと思います。物語が始まった時点で、家を売ることは既定事項(夫のアレックスはまだちょっと渋っている)なので、不動産業をしている姪を頼って内覧会をやる、買い手と交渉する、自分たちの次の住処を探す、という感じでどんどん進行していきます。

作品のジャンルとしては、はっきり言ってアレックスとルースのラブストーリー。

家の買い替えや、ヘルニアを患った愛犬の治療に関して、小さな言い争いをする場面がたくさんあります。しかし、2人は意見が食い違っても相手の意見を蔑ろにしないし、最後は必ずどちらかが譲歩します。それも、譲歩する側がいつも決まってるわけじゃなく、これに関してはルースに従う、これに関してはアレックスは譲らない、というようにあくまでも2人は対等の関係。なんて理想の夫婦なのでしょうか…。

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アレックスは家を売ることを渋っていると前述しましたが、売却の話を進めているルースも、実のところまだ迷いがあって揺れています。そんな2人が回想するように、出会った日のことや、家に入居した日のこと、画家であるアレックスの初めての個展の日のこと、ルースが母に結婚を祝福してもらえなかった日のこと、過去の出来事がたびたび描かれます。

この過去の回想シーンがね、語られすぎず、端的で、過不足なくさらっと行くのがすごくいい。各シーン1分くらいのもんじゃないかと思います。若き日の2人を演じる役者さんも雰囲気がよく似てる。

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また、家の買い替えというメインスト―リーの裏で、ブルックリン橋で発生した事故(事件?)の経過がテレビを通してしきりに伝えられます。治安面での不安があるのはもちろん、不動産相場にも影響してくるので、みんなこの事件の経過を気にしています。この、直接的な関係はないんだけど、報道を見聞きしている人たちに何らかの影響がある感じ、妙に現実味がありました(ちなみに、最後の最後でアレックスたちにも意外な形で影響が及びます)。

私はラブストーリーの中では『ルビー・スパークス』(2012)が結構好きなんですけれども、あれが好きな方はきっとこの作品も好きでしょう。ほっこりとかわいらしい。92分と短めなので、さくっと楽しめます。紅茶など飲みながら休日の午前に観るのがおすすめかな。

内覧会に来た少女とアレックスの会話もすごくかわいいので、ご注目あれ。

モネクはやっぱりシンソッキがいい


どうも、こんにちは。

本日は映画でなく、久々にKPOPの話をします。
取り上げるのは、MONSTA X(モンスタエックス、通称モネク、モンエク)というグループです。名前くそダサいよね。

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サバイバルオーディション番組「NO.MERCY」にて勝ち上がった7名で構成されたアイドルグループで、2015年5月に韓国デビューしました(一応日本デビューもしています)。Wikipedia先生に非常にわかりやすくまとめられているのでURLを貼ります。(Monsta X-ウィキペディア

なぜ突然彼らの話をしようと思ったのか、それは個人的に好きだからに他ならないわけなんですけれども、少々思うところがあるのです。

正直、出す曲出す曲パッとしないんだわ。

というのも、モネクの楽曲はゴリゴリのヒップホップ、強烈でパワフルなサウンドが特徴です。しかし最近のモネクの曲はベース音を響かせてヒップホップの要素は残しているものの、きれいなおしゃれサウンドになっている。最近リリースされた『Jealousy』も悪くないけど、なんか違う。そう思ってしまうのは、たぶん2015年9月リリースの2ndミニアルバム『RUSH』が名盤だったから。

(強烈なヒップホップというと、BIGBANGを思い浮かべる方が多いかもしれません。KPOPの奇抜さという観点において有名な彼らにひっぱられるのも致し方ないけれど、ひとつ言っておくと、BIGBANGはKPOPの中でもとびきり奇抜です。なお、BIGBANGはKPOPアイドルたち自身にもカリスマ的人気があります。)

では、モネクの話に戻ります。2ndミニアルバム『RUSH』が最高だという件ですね。

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収録曲
1. 신속히 (RUSH)
2. HERO
3. Perfect Girl
4. Amen
5. 삐뚤어질래 (Gone Bad)
6. Broken Heart

このアルバムは彼らの真骨頂が発揮されていて、パワーと勢いだけで行く粗雑な感じがめちゃくちゃいい。特にアルバムのタイトルにもなっている1曲目の『RUSH』(韓国語タイトルは『신속히(シンソッキ)』)は、大衆性と独創性のバランスがちょうどよくて、個人的にはなぜこれで売れなかったのかと未だに不思議でしょうがないのです。

とりあえず聴いてみてください。こちらで6曲全部聴けます。↓



「신속히(シンソッキ)」は「迅速に」という意味です。要するに「さっさと俺んとこ来い!」と女の子を口説いているという内容なのですが、歌詞にオリジナリティがあります。作詞作曲を担当しているのがGIRIBOY(ギリボイ)というラッパー(作詞にはメンバーのジュホンとアイエムも参加)で、ラッパーならではの言葉遊びがとても豊か。

「早く俺んとこ来いよ そこらへんの奴らは味気ないだろ」
「味気ない奴らは塩振って追い返してやる」
「味見が目的の男は相手にすんな」
「岡持ち抱えてブンブン」

BKB川崎かよ、というのはさておき、アイドルの曲に岡持ちという意外性(サッカーファン、特に川崎フロンターレサポーターおよび、やべっちFC視聴者の間で一気に知名度の上がったBKB川崎。気になる方はぜひ検索を)。

しつこいくらいに味や食に関する言葉が出てくるのには、ちゃんと理由があります。韓国には「味見男」という概念があるらしく、日本語でいう「つまみ食い」のように「ちょっと遊んでポイ」という意味もありますが、もう一つ別の意味が。それは「気があるくせにこそこそ様子を見て、脈なしと判断した途端に手のひらを返す男」というもの。

つまり、『シンソッキ』(アルバム名と区別するため、曲単体を示す場合は『シンソッキ』とします)で表現されているのは、俺はそこらへんに転がってるせこい男じゃないぜ、ということです。そして遊び心満載の歌詞は言語学大好きマンとしてはたまらない。



お次、2曲目の『HERO』の話に参ります。

歌詞の内容は『シンソッキ』と違って非常にありきたりなので、深く言及しません。あなたを守るよ、俺はあなたのヒーローになるよ、と、そういうやつです。しかし、そんなどこにでもある歌詞のコンセプトを、重厚なサウンドによってボディガード並の決意に昇華してしまっているのがこの曲のすごいところ。身を呈して守るくらいのね、なんならアクション映画で流れてきそうな感じすらある。サビの歌詞が「I can be your hero, I can be your man」だけなのも潔い。

さて、韓国音楽業界では、アルバムをリリースすると、1〜2ヶ月ほど各局の音楽番組に出て活動するのが一般的です。連日テレビにラジオにイベントに出演し、それはもう鬼のように歌い踊りまくります。

モネクは『シンソッキ』を1ヶ月ほどいろんな番組で歌った後、『HERO』でまた音楽番組に登場しました。派手なパーカーにハーフパンツ、Tシャツにぼろぼろのダメージジーンズ、というような衣装だった『シンソッキ』活動から一転、『HERO』活動ではなんと全員揃いのブラックスーツで音楽番組に出演したのです(マジになんで売れなかった?)。

女はみんなギャップが好きって言うじゃんね。

ただ、個人的に残念なことがひとつ。実はこの『HERO』には、ブロードキャストバージョンというアレンジの異なるバージョンが存在します。つまり放送用のバージョンであり、音楽番組で歌う際にはこちらを使ったのです。



I can be your hero, I can be your man感が薄れた。ちょっとおしゃれサウンドになってしまった。思えばここが「モネク、おしゃれサウンドになる」の始まりだったのかもしれない。私は元々のアレンジのほうが好きなので、結果としてオリジナルバージョンに回帰するわけです。



言いたいことはあらかた言いましたが、最後にアルバム全体の話をします。

2ndミニアルバム『RUSH』は、曲の構成・バランスも非常によいです。1、2曲目はパワー系の曲が続き、3曲目の『Perfect Girl』で少し曲調が落ち着きます。4曲目の『Amen』はバラードですが、キラキラ爽やかアイドル曲ではなく、モネクのコンセプトをちゃんと保って無骨な感じが残っています。フルートの音がアクセントになっていてよい。

5曲目の『Gone Bad(韓国語タイトルは『삐뚤어질래(ピットゥロジレ)』で1、2曲目のガツガツ感が戻ってきて、6曲目の『Broken Heart』いかにも失恋ソングで締めにかかる。そしてまた1曲目からループ再生、という何度聴いても飽きない仕組みができあがっている。

強いて粗を探すなら、歌詞が似通ってるところがちらほらあります。でも歌詞似てる問題はKPOP全体に言えることなので、永遠の課題でしょう。KPOP含め外国語の曲のいいところは、歌詞が似てたところで大して気にならないこと。音の一部と思えるので。



今のモネクの現状は、売れてないわけでもないけど、誰でもすぐに思い浮かぶヒット曲がない。つまりパッとしない。個人的には『RUSH』を超えるアルバム出さないと無理じゃない?と思っている。事務所、スタッフの方々、どうかよろしく。

私は飽き性というか、特定の誰かにハマるというよりは、いろいろ手を出して聴いてみる感じなのですが、モネクだけはかれこれ2年半くらい動向を追っています。曲が好きなのは言うまでもなく、実はメンバーの一人であるミニョクの顔が致命的に好きっていうことには触れずに終わります。




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これは『シンソッキ』活動中のミニョク。

デハーンがチャラ男役だョ! 全員集合 『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』


どうも、こんにちは。
新年度が始まりましたが、みなさん学業、仕事の調子はいかがでしょうか。週末は溜まりに溜まった疲れを吹き飛ばそう。デイン・デハーンがお好きな方は、ぜひ、こちらの作品を。


ヴァレリアン 千の惑星の救世主(2017)

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28世紀、巨大宇宙ステーションでは3000を超える様々な種族が共存する時代。宇宙の平和を守る連邦捜査官として働くヴァレリアン(デイン・デハーン)とその相棒ローレリーヌ(カーラ・デルヴィーニュ)の冒険活劇です。

監督リュック・ベッソンが若き日に原作コミックスを読み、映画化を夢見て長年温めていたとか。アメリカでは大コケしたらしい、という情報も小耳に挟みつつ、そんなん知るかと意気込んで観てきました。なんてったってかれこれ2年くらい前から楽しみにしてたんですから。

楽しみにしていた理由は、ひとえにこれ。

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あ、ちょっと遠かった。

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デイン・デハーンが出てるから。しかも主役で。

彼が演じるヴァレリアンは、9年間任務に失敗なし、7度の名誉勲章を受け(回数はちょっとうろ覚え)、相棒は一人も死なせていない、という仕事のできる男。同時に、口説き落とした女は数知れず、現相棒のローレリーヌにも隙を見ては手を替え品を替えアプローチをかけるプレイボーイ。

デイン・デハーンは今まで破滅的な役をやってるところしか見たことありません。暗くて、陰鬱としてて、この世の終わりのような顔をしているのがデフォルトです。そんな男が、冒頭から仕事上の相棒を口説き、「ビーチ行こうぜ」なんて言っている。


赤飯でしょこれは。炊くしかないでしょ。リュック・ベッソン、ありがとう。


しかしながら、すぐにひとつの疑問が浮かび上がりました。

私はデハーンを観に来たけど、今、この劇場にいる人たちは何を目的として来ているのか、と。私のようにデハーンが目当てでなければ、SF好きか、リュック・ベッソンのファンか、カーラ・デルヴィーニュのファンか。一定数いるであろうデハーン初見の方々は一体何を思うのか。デハーンのファン以外に、果たしてヴァレリアン少佐は受け入れられるのか。

この男、背は低いし、イイ体もしてないし、顔は辛気臭いし、ヒロインが強すぎて完璧に負けてるのに、なんでこんなに自信満々に口説けるわけ?

こう思ってもおかしくない。何しろ、彼はどう見てもヒーロー顔ではない。ものすごく頼りなさそう。だって、かつてヒーローものでこんなに可もなく不可もなくみたいな体だった主人公いる?

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(このシーン刮目したけど、腹筋は割れてなかった)

実際、キャスティングミスとかって言われてたりするらしいんですけれども、監督は公式で「レストランで微笑みながら『ハーイ』と言った彼を見た瞬間に決めた。声のトーンや目の輝きや笑顔に『ヴァレリアンそのものじゃないか』と思ったんだ」とおっしゃっています。

監督も言及していますが、デハーンの魅力はなんといっても声よ。宇宙船が揺れて「Oh oh oh, easy easy easy.」と言うところ、速度上げるぞとなって「Hold on.」と言うところ、たまらなかった。今度、ジブリの吹き替えかピクサーで声の仕事しよう。な。

前者のシーンのみ見つけたので動画貼ります。

なんとも心地のよい声じゃないですか?


さて、ここからはデハーン以外の感想をざっと簡単に述べます。

まず、相棒ローレリーヌ役のカーラ・デルヴィーニュもすごくよかったです。一見キツくて冷たそうですが、しゃべって動いていると、かわいらしいところあり、お茶目なところありで、いい意味で力が抜けている感じ。意外と規則規律優先主義のヴァレリアンと、情に厚いローレリーヌという構図がなかなかおもしろかった。

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身長差がほとんどないのも相棒感があってよい(志村〜!後ろ、後ろ〜!な状況に見えますが、違うのでご安心ください)。


次、イーサン・ホークが出てきたところはアガった。デハーンとしゃべっているシーンを拝めたことに感謝します。何度も申し上げていますが、私イーサン・ホーク大好き芸人なので。ハイテンションなイーサン・ホークかわいいよね。

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そしてリアーナ先輩は超美人でした。使い方が贅沢。クリス・ウーは出世したな。なんか最近どこかでジャスティン・ビーバーとバスケしてたしな(彼は中国系カナダ人ですが、韓国アーティストEXOの元メンバー。そりゃ脱退もするわな)。

付け足しみたいになってしまうけど、思い返せば始まり方がすごくおしゃれでした。スクリーンに映る世界はどんどん進化していく架空の未来なのに、流れる音楽が1969年発表のデヴィッド・ボウイの『Space Oddity』でノスタルジックがハンパない。ちょっとカップヌードルのCMみがあったな。



最後に、デハーンは生え際がやばいので、常に前髪が下りていたのはメイクさん非常にいい仕事したと思います。

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お願いだから、前髪を上げないでくれ。頼む頼む頼む頼む。

レイチェル・マクアダムスはなんかちょっと嫌な女の役が多いと思ってたけど違った


こんにちは。

本日は、レイチェル・マクアダムスについて取り上げたいと思います。

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1978年生まれ39歳(2018年4月現在)のカナダ人女優です。派手だけどキュートな顔立ちが影響してか、個人的に『かわいいんだけどなんか妙に鼻につく女』の役が多い印象がありました。しかしそれは単純に、観る作品の順番のせいだったな、とこのほど思い至りました。というわけで、私が鑑賞した順に追って行きましょう。


彼女の出世作となったのは『きみに読む物語』(2004)です。主人公と恋に落ちる良家のお嬢さま役。天真爛漫ですごくかわいいけど、同時にすごく男を振り回す。簡単に言うと、女子ウケが非常に悪そうな女子(女というのは卑しい生き物なので、あんまりかわいくなかったら「ブス!」とかって陰口叩いてスッキリするんですけれども、誰がどう見てもかわいい子だとそうもいかなくて妬みをぶつける方法がないので、結果、一番嫌う傾向があります)。

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私は完全に主役のライアン・ゴズリング推しなので、この女はひとの気も知らんで……、と思って観ていました。



お次、ウディ・アレン監督作の『ミッドナイト・イン・パリ』(2011)では、主人公の婚約者役です。主人公は売れっ子脚本家だけど実は小説家としてゼロからスタートしたいと思っている非現実的な男。おまけに過去のパリにタイムスリップし、芸術の分野で名を残す偉人たちに出会ってしまったがために、夢はどんどん膨らんで行く一方。

婚約者からすれば、主人公のやることなすこと全て「何言ってんのこいつ?」という感じです。彼女のほうがよっぽど常識があって現実的なのに、ウディ・アレンマジックなのでしょうか。この女は無粋だな〜とか思っちゃうんですよね。ごめんねレイチェル・マクアダムス。



それから『サウスポー』(2015)ではボクサーである主人公の妻役です。彼女は怪我の絶えない夫が心配で、純粋に応援することができません。それは夫や娘のことを思うがゆえのことだというのはわかるのですが、派手な服着てるし、ケバいし、なんかちょっと下品な感じで、いい妻、いい母という感じがなぜかない……。

ストーリーは「どん底から這い上がる」というボクシング映画のお決まりのやつですが、もれなく感動します。父と娘の物語でもあります。おすすめ。

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以上の3作品を観たあたりで、レイチェル・マクアダムスが演じる女性像が自分の中でできあがりつつあったのですが、ここから怒濤の勢いで覆されました。



ベネディクト・カンバーバッチ主演の『ドクター・ストレンジ』(2016)では、主人公の恋人であり同僚の医師役でした。行方不明だった主人公が妙な力を身につけ、おまけに傷を負った状態で突然目の前に現れます。激しく動揺しながらも、きちんと処置をするところにスマートさを感じました。



『アバウト・タイム 愛おしい時間について』(2013)では、主人公の恋人、後に妻となる女性役です。主人公は代々男系にのみ受け継がれる過去に戻れる特殊能力を持っているのですが、ストーリーは普遍的な家族の話。どこにでもいる普通のカップル、家族の話ということで、レイチェルの美貌も少し抑え気味(メイク薄め)です。

主役のドーナル・グリーソンが脱力系なのでね、すごくかわいらしい夫婦でレイチェルの好感度が爆上がりしました。監督が泣く泣くカットしたという、陣痛が来た妻を病院まで連れて行く場面はおもしろかったです。未公開シーンとして収録されているので、ご覧あれ。

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そして『スポットライト 世紀のスクープ』(2015)では記者役。この作品は、カトリック教会が子供たちへの性的虐待を長年隠蔽していたという実際のスクープに基づいた話です。教会の闇を暴くため、被害にあった人々、これから被害にあうかもしれない子供たちを守るために奮闘する記者の姿が描かれています。

つまり、レイチェルが女の身でバリバリ記者をしてるとか、美人だとか、そんなことには一切触れられていません。そんな小さなことに注目する作品ではないわけです。彼女はただただ事実を追及するひとりの記者の役でした。この作品を観て、彼女はこういう役もやるんだなと大きく印象が変わりました。

シリアスで重厚で非常に見応えのある作品です。字幕だと理解しづらい部分もあるので、吹き替えにするとわかりやすいかもしれません。仏教徒の多い日本では少し馴染みの薄い問題を扱っていますが、キリスト教徒の人たちにとってはどれほど身近で恐ろしい問題なのか、観ていてよくわかりました。アカデミー賞作品賞を取っただけある。

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(タイトルのフォントとかどうにかならんかったのか。もっと切り込むような鋭い感じを出そうよ)


さて、レイチェル・マクアダムスはこれからまたどう変わっていくのか、引き続き追っていこうと思います。