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気晴らし細論

2018年01月の記事

母をたずねて三千里した結果、父を見つける話 『プルートで朝食を』


どうも、こんにちは。

昨今、映画やドラマなど媒体を問わず、そして国を問わず、セクシャルマイノリティのキャラクターが出てくる作品が非常に多く製作されている印象があります。2〜30代の役者さんたちは、誰でも一度はLGBTを含むセクシャルマイノリティの役を演じていると言えそうなくらいです。

セクシャルマイノリティを描くと、どうしても暗く重く深刻になりがちなので、楽しくておもしろいという作品は少ないですよね。苦手な方も結構いるのではないかと思います。ですので、本日はそんなイメージをふっとばす愉快な作品をご紹介します。



プルートで朝食を(2005)

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アイルランドの田舎町に住む主人公パトリックは、生まれてすぐに母親に捨てられ、その置き去り現場の近くの家の養子として育てられます。男の子ながらキラキラしたドレスや化粧に興味を示し、周囲からは変わり者扱いされていますが、本人はそんな周囲の目なんて何のその。実の母はロンドンで女優をやっているという不確かな情報だけを頼りに、パトリックは生まれ育った町を出てロンドンへ向かいます。

端的に、ネタバレしないギリギリのラインであらすじを表現すると、見出しのようになります。本当はオカマが母をたずねて三千里した結果、父を見つける話」とでもしたほうがキャッチーでおもしろいかなと思ったのですが、主人公は厳密に言うとオカマではないし、不快に思われる方もいるかもしれないのでやめました。

主人公を演じるのは、アイルランド出身のキリアン・マーフィです。クリストファー・ノーラン監督作品の常連で、『ダンケルク』や『バットマン』の三部作にも出演している有名な俳優です。


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『プルートで朝食を』を観る前は、キリアン・マーフィがMtF(身体的には男性、精神的には女性の人)の役ってどうだろう?と正直思ってました。確かに中性的な顔かもしれないけど、エラが張っててちょっと骸骨っぽいし(失礼)。私にはTIME(2011)のレオン役のイメージが強かったので。

でも間違ってた。


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物語が進んでいくにしたがってどんどんきれいになっていって、最後のほうは本当に女の人にしか見えませんでした。だってこういう欧米の女の人いるもん。

70年代のアイルランドが舞台なので政治的な問題が絡んできたり、地理的な問題でずっとどんより曇った天気だったり、全体にちょっと暗い雰囲気が漂いがちなのは確かですが、主人公が自分の境遇にへこたれない底抜けに明るい性格で、悲壮感みたいなものが一切ありません。

章を細かく分けた構成でテンポよく進み、音楽も70年代のヒットソングを多用しているので、洋楽に詳しい方はさらに楽しみ方が増えると思います。観終わった後には、あたたかい気持ちになれる映画です。

業界最大手の某レンタルDVDショップの私がよく行く店舗には、この作品は置いてありませんでした。借りようと思ったけど置いてなかったというのは、今までこの『プルートで朝食を』だけです(近隣の他店舗にはありました)。そんなわけで、あまり知られていない隠れた名作と言えると思います。



ところで、よく「LGBT映画特集」とかって触れ回っているコラムやら何やらがあったりしますが、個人的には違和感を覚えます。「セクシャルマイノリティを描いている」というだけでは今時珍しくもなんともないし、そもそもそうやって区別すること自体が、差別意識があることの証のように思えるからです。

平凡な映画の平凡な登場人物のひとりとしてセクシャルマイノリティのキャラクターがいる。これからのエンターテインメント作品は、そんな風になっていくといいなと私は思います。

イーサン・ホークもモソモソしゃべる


こんにちは。
近頃寒すぎやしま鮮花。
TMRのHOT LIMITを聴いてあたたまろう。

見出しを見て「イーサン・ホーク? 誰やねん! 知らんわ!」と思った方、そんな方こそ、どうぞ読んでください。ブラウザを閉じずに。本日は、勝手にイーサン・ホーク祭りです。

ちなみに見出しの「も」が気になる方は、ヒース・レジャーはモソモソしゃべる をご参照ください。もちろん読まなくても問題ありません。

さて、イーサン・ホークとは、この方。


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アメリカの俳優であり、映画監督や小説家としても活動する1970年生まれの47歳(2018年1月現在)。詳しい情報はこちらをどうぞ。→ http://ja.wikipedia.org/wiki/イーサン・ホーク

どういうわけか日本では映画好き以外には知名度が低いようですが、20代の頃から活躍しています。しかも年齢を重ねるにしたがって増していく色気がまるで留まることを知らない。彼こそハリウッドのミスター・ウィスパーボイサー(勝手に命名しました)。声が高め。そして小さめ。吉田鋼太郎もびっくり。


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(この頃テレビでやたらと見かけるようになったこのおじさんは舞台出身の俳優なだけあって声が大きく、初めてテレビドラマに出るとなった時、親交の深い小栗旬に「あんまり大きい声出さなくていいからね。マイクが拾ってくれるから」とアドバイスされたという逸話をお持ちでいらっしゃいます。)


しょっぱなから脱線しました。

イーサン・ホークはね、とにかくかっこいいので知られていないのはもったいない。全力で布教活動します。それでは行ってみましょう。




リアリティ・バイツ(1994)

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いまだ熱烈なファンがいるウィノナ・ライダーの魅力が詰まった作品。ウィノナのほとばしる瑞々しさというか、この飾り気のなさでこのかわいさは何だろう。ファッションも何てことはないシンプルなものなのに、すごくおしゃれに見えるから不思議。

イーサン・ホークの役どころは、ウィノナ演じる主人公の友人で大学では哲学を専攻していたものの中退し、就職せずにバンドをやっているという、ザ・厭世家です。

そんな彼は腐っても哲学科なので、主人公が仕事の面接で皮肉とは何かと質問されたことに「そんなもの答えられるわけがないでしょ!」と憤慨するのに対し、「真意を逆の意味の言葉で表現すること」と昼間のダイナーでさらりと言ってのけます。ひねくれ者のモソモソしゃべりがまたしっくりくる。

この作品のイーサン・ホークは23歳くらいのはずですが、すでにすごい色気。ストーリーに関しては好き嫌いが分かれると思います。しかしそんなことはぶっちゃけどうでもいい。


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(右から二番目がイーサン、その左がウィノナ)

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若き日のイーサンとウィノナが二人並んで画面にいると、エモい。この一言に尽きる。

ナイトミュージアムの主人公でおなじみのベン・スティラーが監督を務め、主人公といい感じになる好青年の役で出演もしています。コメディ以外もやるんだ(失礼)。




ブルーに生まれついて(2015)

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名ジャズ・トランペット奏者、チェット・ベイカーの実話をもとにした作品で、黄金期からの転落と再起に焦点が当てられています。ドラッグに溺れたり、殴られて前歯を折ったり、精神的にも肉体的にも弱ってるシーンが多いので、ウィスパーボイスの真骨頂を発揮してます。歌声も披露してます。そして色気。

人生の頂点と底辺を見てきた男の悲哀の滲む表情が何とも言えません。顔に刻まれた皺と、白髪まじりのヒゲと、かすれた声と、今でなければこの演技はできないというような、年齢とキャリアをきちんと感じさせてくれる演技です。

この作品に関してはモソモソのさらに上というか、もっと繊細な感じなんですよね。ヒソヒソとささやくような感じです。そして色気。



トレーニングデイ(2001)

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新米の麻薬捜査官役、つまりサツなわけですが、声が小さい。そして気が弱そう。彼のバディであり教育係でもあるベテラン捜査官(デンゼル・ワシントン)は、冗談なのか本気なのかよくわからないことをハイテンションかつノンストップでしゃべります。新米君は出会った瞬間からドン引きです。

飲酒運転は当たり前、さらには自分が取り締まる側でありながら麻薬をスパスパやる(麻薬捜査のスペシャリストである俺たちにその良し悪しがわからなくてどうする、というハチャメチャな論理)何でもありのアメリカンコップを演じたデンゼル・ワシントンは、アカデミー主演男優賞を受賞しています。

ここまでの情報でイーサン・ホークの困り顔が想像できる人は、なかなかの手練です。お友達になってください。気弱そうな新米捜査官がどうなるのか気になる方、どうぞ今すぐチェックしてください。




以上、散々ウィスパーボイス推してきましたが、もっと腹から声出せよ、と思うこと多々です。自分が英語話者で字幕なしで観ていたら、聞き取れなくてめちゃくちゃイライラするんだろうな、と思います。

ちなみにTAPE(2001)というリチャード・リンクレイター監督作品では、全然モソモソしゃべりじゃないんです。むしろお調子者というか変なヤツっていう設定なので、いきなり大声を出したり、踊り出したり、そんな感じでちょっとヤバいイーサン・ホークが楽しめます。

おそらくすでにバレバレかと思いますが、私はイーサン・ホークのファンです。他にも言及したい作品はたくさんありますので、地道に布教活動をしていく所存です。乞うご期待。

ヒース・レジャーはモソモソしゃべる


まいど、こんにちは。

2008年、薬の併用摂取による事故で28歳にして突如この世を去ったヒース・レジャー。彼の死から10年が経ち、命日である1月22日前後には彼に関する報道がいろいろとありました。人々の中にはやっぱりまだ彼の存在があるのだなあと思います。

さて、ヒース・レジャーと言えば、まず真っ先に思い浮かぶのがこちらではないでしょうか。


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『ダークナイト』(2008)ジョーカーです。

この怪演によって「ヒース・レジャー=とにかくやばい」という印象をお持ちの方も少なくないかと思います。ヒース・レジャー自身がトロフィーを持つことは叶いませんでしたが、アカデミー助演男優賞、ゴールデングローブ賞助演男優賞などの名だたる映画賞を総なめにしました。

そんなわけで、凶悪な殺人鬼にも関わらずカリスマ的人気があります。「ジョーカーかっこいい」「超かわいい」なんてレビューで溢れるほどです。実際、ジョーカーがバットマンに殴られてるシーンなんか見てると、それくらいでやめてあげてよ…なんて思えてくるからおそろしい。

ジョーカーのしゃべり方は非常に独特です。口をあまり大きく開けずにモソモソしゃべります。くぐもっていて、ちょっと鼻声っぽい感じもあり、変な抑揚をつける。それから合間合間で口をちゃぷちゃぷします(ご覧になった方には伝わるはず)。

こういうしゃべり方がジョーカーとして「あえて」なのは間違いないのですが、ヒース・レジャーはわりと素のしゃべり方がモソモソ。インタビュー映像をご覧いただくとよくわかります(しかし低くてイイ声)。したがって他の作品でも結構モソモソ。でもパターンがいろいろある。



例えば、ロード・オブ・ドッグタウン(2005)スキップ

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(画像中央のサングラス&タンクトップの男)

以前の記事スケボーブームの始祖はクソガキ(最高)『ロード・オブ・ドッグタウン』で少々触れましたが、主人公たちの兄貴分的存在の役です。

悪ガキがそのまま大人になったような兄ちゃん。冗談とか軽口とかよく言います。酩酊しているようにモソモソ。しゃべり方を真似されているシーンが2、3回あります。あと、口をちゃぷちゃぷするやつ、やってます。

いつもテキトーで、サーフィンしてるか女といるかビール飲んでるか煙草吸ってるかハッパ吸ってるかみたいな役がヒース・レジャーはすごく似合う。普通のサラリーマン役はまあやらない。やったらやったできっとうまくこなしてしまうと思いますけれども。



お次は、ブロークバック・マウンテン(2005)イニス

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寡黙なカウボーイの青年役です。とにかく声が小さい。もう一人の主人公であるジェイク・ギレンホールが比較的ハキハキとしゃべるのに対し、カウボーイのイメージを鮮やかに打ち砕く暗いモソモソ

男性二人の秘めた愛がテーマで、その手の作品の中では名作と言われています。しかし私はヒース・レジャーの出演作では『ダークナイト』の次に『ブロークバック・マウンテン』を観たので、いかんせん落差がすごすぎました。一番の個人的な感想は「イニス声小さくて何言ってるかわかんねえ」でした。すみません。

主役の二人はブロークバック・マウンテンの牧場に雇われ、羊の放牧を管理する仕事仲間として出会います。ひとつの大きな山の中で共に過ごすわけですが、その自然の映像は本当に壮大です。なんだか自分も山の中にいるような感じがしてくるほどです。



はい、次行きます。

カサノバ(2005)カサノバ

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18世紀のヴェネツィアに実在し、プレイボーイとして名を馳せた作家の役です。修道女を口説く冒頭のシーンで官能的にモソモソ(二枚目の画像がその場面)。これはおそらくアイライン引いてますね。

決闘の練習をしているシーンでは華麗な剣さばきを披露。りんごを片手にさらりとやっていますが、これが無駄のない動きですごくかっこいい。スタイルが良いので立っているだけで様になるんですよね。

また、知性と芯の強さを持ったヒロインを演じるシエナ・ミラーがすごく美人です。男勝りなヒロインって、ともすれば生意気だとか、高飛車な感じに見えて鼻についたりしますが、そうならないぎりぎりのラインで留まっていてとても気持ちいいです。

ところで今やっと気づいたんですが、ここまで挙げてきた3作品(ダークナイトを除く)は公開年が全部2005年ですね。とんでもないわ。



最後は、キャンディ(2006)ダン

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一言で言うならクズの役です。ドラッグに溺れて終始だらしなくモソモソ。恋人(途中で結婚して妻になる)がお金を稼ぐために体を売っても自分は家でぐーたらしてるような救い様のないクズですが、どうしても放っておけない感じがあるのはやっぱりヒース・レジャーの演技力でしょうか。

それにしても彼女が初めて売りをやった後のダンのセリフはひどい。
「Are you OK? I'm sorry.」ですよ。信じられますか? お前が泣きそうな顔すんなよ。もう殴ってしまえよ。




この記事を書くにあたり、未鑑賞だったヒース・レジャーの出演作をいくつか観ました。観ながら、この人が生きていたら他にどんな役をやったのかな、どんな演技を見れたのかな、とぼんやり考えました。ただの映画好きでしかない私でさえこんな感じなので、彼の大ファンの人たちや、俳優仲間、そして家族は余計に強くそう思うだろうと想像します。

また、ジョーカーのすばらしさを改めて実感し、『ダークナイト』をもう一度みなおしたいと思いました。恥ずかしながら初鑑賞時はヒース・レジャーをまったく知らなかったので、今観たらきっと新しい発見があることでしょう。そして幸いなことに、私には未鑑賞の作品がまだ残っています。彼の勇姿を、時間をかけてゆっくり楽しみたい。


ヒース・レジャーへ、哀悼の意を込めて。

美青年は永遠だ【邦画編+α】


まいど、こんばんは。

前回の美青年は永遠だ【洋画編】に引き続き、【邦画編+α】行きます。美青年をどんどん紹介するよ。



メゾン・ド・ヒミコ(2005)

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まずは春彦役のオダギリジョーです。これは絶対に外せない。一部画像荒いですが、ご容赦ください。


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はい、白シャツ。
男も女も人類はみな白シャツを着ると三割増しでかっこいい法則があります。洋画編でご紹介した『エゴン・シーレ 死と乙女』のエゴンも、『少年は残酷な弓を射る』のケヴィンも、白シャツを着てました。

彼はゲイです。
白シャツに細身のパンツスタイルが似合う爽やかで男らしいゲイ。いたずらする近所の男子中学生に「お前次殺すぞ」と凄むゲイ。怒鳴りません。静かにつぶやきます。それでいてこんな笑顔も見せる。


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いやいや、もう情報が処理できないよね。
イイ男すぎるだろ。長髪の奇抜ヘアスタイルの多いオダギリジョーが珍しく短髪なのも相まって、意味わからんくらいえろい。


ちなみにこの作品には西島秀俊も出ています。


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えっダサ…
これはあかんロンゲスタイルのやつ。ということでオダギリジョーの一人勝ち。

ゲイ専用の老人ホームが舞台のお話ですが、ぶっちゃけオダギリジョーに気を取られてストーリーあんまり覚えてない(おい)。でもとにかく出てくるゲイのおっちゃんたち、みんな愛おしいんです。ゲイとか男とか女とかどうでもよくない?ってなる映画です。




東京タワー(2005)

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オカンと時々オトンじゃないほうの東京タワーです。
透役のV6の岡田准一と、耕二役のマツジュンこと嵐の松本潤が出演しています。画像を載せられないのが非常に悔やまれるんですが、22、3歳のみずみずしい彼らが見れます。
二人ともラブシーンあります。マツジュンに至っては、たばこをスパーしてます。今となっては貴重映像じゃないでしょうか。みなさんぜひ観てください。損はしませんので。

余談ですが、昔、岡田くんはクォーターだという話を聞いて家族に意気揚々と話したところ、反応があまり芳しくなく、結局それは私が寝ている間に見た夢だったということがありました。←
私は昔から現実に起こりそうな妙にリアリティのある夢ばかり見ます(どうでもいい)。

作品は、なんだか邦画っぽくないというか、フランス映画っぽい。終盤、東京タワーとエッフェル塔を重ねるような演出もあるので、意図的にそうしているんでしょう。暗くてやわらかいきれいな画、きれいな音楽、芝居掛かったセリフ回し、きれいな役者。これだけ清々しいほどきれいなものしか写してない作品は、邦画ではあまりないような気がします。

しかし黒木瞳のクラゲのような髪型はよくわからない。




溺れるナイフ(2016)

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四人目は、白金髪が目を引くコウ役の菅田将暉です。


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いやあ、神々しい。

菅田将暉は鼻が高いので横顔が強い。それから目。バイクでヒロインの前を通り過ぎるシーンの目はすごかった。


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ヒロイン役の小松菜奈ちゃんも目が魅力的な女優さんですが、二人とも目に全然力が入ってないのに目ヂカラすごいんですよ。不思議。

ストーリーについては、やっぱり少女漫画独特の設定と展開なので、ついていけない感が拭えない。しかしコウがヒロインの顔にかかったジュースを舐めるシーンは見入ってしまいました。菅田将暉のキスシーンは作品毎に違った印象を受けるので、たぶん彼はやり手です。←

この作品の楽しみ方は、菅田将暉の美しさをひたすら目で追う、これに尽きる。あとジャニーズWESTの重岡くん演じる大友がめっちゃいいやつ。




邦画編、以上です。
岡田将生とか、高良健吾とか、美青年は他にもまだまだいるんですが、私は彼らの作品をあまりチェックしていないので今回はご紹介しませんでした。また機が熟せば、第二弾やりたいと思います。





では、ここから番外編として、韓国映画をひとつ。


アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜(2008)

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よしながふみ原作の漫画を映画化した作品です。日本でもドラマやってましたね。ユ・アインやチュ・ジフンが人気ですが、今回は上の画像右から二番目の人に注目。


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ゲイのパティシエ、ソヌ役のキム・ジェウクです。またゲイかよ、と思った人、いるでしょ。ゲイはいるよいっぱい。

しかし前述のオダギリジョー演じる、パリっと爽やかな春彦とはちょっと違います。ソヌはノンケだろうが女だろうが見る者すべてを狂わす魔性のゲイ。元カレのフランス人パティシエとベタベタしてたり、かなり体当たりの演技をしています。

このゲイ役がはまりすぎて、公開してからしばらくはゲイなのかと私生活でも聞かれまくったそう。彼はきれいとか美しいとかっていうより、醸し出すフェロモンがすごい。人たらし。まさに魔性。


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なんだかいけないものを見てしまった。


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全然大丈夫じゃない。この作品観たらマジでちょっとソヌに気持ち持っていかれるので気をつけてください。
ソヌはパティシエとしての腕も超一流で、面倒見がよく、人を育てる能力もありそう。仕事ができる男っていいですよね。

作品自体もテンポよし、まとまりよし、ユーモアもありでおもしろいです。そしてお店の内装や登場人物の家がおしゃれでかわいい。主人公(店のオーナー)の車もかわいい。


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ちなみにキム・ジェウクは子供の頃に日本に住んでいたこともあり、いわゆる韓流スターたちが話す若干くせのある日本語ではなく、ほとんどネイティブのような日本語を話します。そのためドラマや映画では、日本語を話せる設定の役をよくやっています(『アンティーク』では日本語のセリフはありません)。

結構薄めの日本受けしそうな顔なのでブレイクするかなと思いましたが、そうでもない。日本のゴールデン帯のバラエティ番組に出たら一発で話題になったと思うのですが。いや、これからでもありだよ。しゃべくりに出よう。

はい。
それではこのあたりで番外編も終わりにします。





私はこの記事で何回きれいって言ったんだろう。

美青年は永遠だ【洋画編】


まいど、こんばんは。
関東は雪すごいですね。
みなさん無事にご帰宅できましたでしょうか。

さて本日は、みんな大好き美青年について。

映画では物語の時代や設定に合ったヘアメイクがされますが、そういった姿はフィルムに収められることによって半永久的に保存されます。これは映画のもつ力のひとつと言えるのではないかと個人的には思っています。

例えば、プライベートでは常に短髪の俳優が、ある作品では長髪にしていたり、かつらをかぶっていたり。目の周りを囲んだメイクや、女装することもあります。苛酷なトレーニングで体型を変える、というのもよく話題になりますね。
本編とインタビュー映像とでまったく別人に見えることもザラです。

ヘアメイクだけでなく、単純に成長によってがらりと容姿が変わったりもします。女性ももちろん変化はありますが、特に男性の10代から20代にかけての変わり様は凄まじい。ダニエル・ラドクリフの成長の記録は、ハリー・ポッターシリーズを通して当時世界中の人に見守られただけでなく、映画史に永遠に残り続けます。

というわけで、作品の内容にはほとんど触れずに、登場する美青年の話だけをひたすらします。画像多めです。




エゴン・シーレ 死と乙女(2016)
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まず最初は、オーストリアの奇才画家エゴン・シーレ役のノア・サーベトラです。以下、ご査収ください。


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これ、人間か?
芸術の域に入ってるよ。


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ヒゲがあるとワイルドな感じ。
ていうか二枚目は坊主なんですけどね、本当にきれいな顔の人は坊主でもきれいなんだわ(これ前にも言ったな…)。
「noah saavedra」で検索したら目の保養画像がいっぱい出てきます。お試しあれ。

ちなみにエゴン・シーレは非常にクズなキャラと聞いていたので、私はこのノア・サーベトラのすばらしいご尊顔からゲスいセリフが放たれることを期待していたのですが、その望みは叶いませんでした。

ストーリーとしては終始ゆるーい感じです。起承転結というか、メリハリがありません。これはノア・サーベトラの顔面を楽しむ映画と思ってください。彼はもともとモデルで、演技をするのはこの作品が初めてだったらしく、今のところ次回作の予定もない模様。見つけてきた監督がすごい。




ダンケルク(2017)
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お次はクリストファー・ノーラン監督の最新作から、ダンケルクへの案内人となるトミー役のフィン・ホワイトヘッドです。


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一応、彼が主役と言っていいのでしょうか? 他にもイケメンはたくさん出演しているのですが、彼はフレッシュで見慣れない俳優だったので特に目を引きました。汚れた軍服、ぐちゃぐちゃの髪、ほぼノーメイクであろう疲れ気味の顔。それでもきれいって、もう拍手送るしかない。聡明そうでセクシーな口の形がいい。

しっかりセットするとこうなります。


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おいおい出たぞクソガキ。
煙草に片耳ピアスって、いかにもイキった若者じゃん。いい。←

本編の内容については、いろいろありすぎてここでは書ききれないので、また今度。

どんどん行くよ。




シングルマン(2009)
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大学教授の主人公ジョージ役のコリン・ファースはもちろん最高ですが、その教え子ケニー役のニコラス・ホルトに注目。


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トム・フォード監督いわく、ケニーは天使のような存在で、ジョージの心を救う役だそう。うん、わかる。
だって白のモヘアニットが似合っちゃってんだもん。そのモヘアニットは監督本人が選んでんだから当然だけど。
さわやかで線が細い。そして前髪がある。この作品以後の彼はどういうわけかやたらと髪が短い。参考画像↓


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身長が高いので、がっしりしてると男前でかっこいいし、髪が短いのも似合ってます。でもだからこそ『シングルマン』の18歳(撮影当時)のニコラス・ホルトは尊いんですよ。作品自体の評価も非常に高いですが、トム・フォード監督の功績はこの天使のようなニコラス・ホルトをフィルムに収めた点にもあると思います(大真面目)。

他にもマシュー・グード、ジョン・コルタジャレナが出演していますが、いずれも引けを取らないイケメンです。




少年は残酷な弓を射る(2011)
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こちらも有名な作品です。
残酷な弓を射る少年ケヴィン役のエズラ・ミラー

今や彼はちょっと変わった気のいい兄ちゃん的なイメージがつきつつありますね。好きなことについて話し出すと止まらない、いかにもオタクな感じが出ている。

しかし、この作品のエズラはその親しみやすさがまるでない。


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目つきが、えぐい。
色気なんて言葉では片付けられない妖しさというか、おそらく10代のうちしか身にまとっていられない危うさが全身から放たれてる。この作品におけるエズラも、前述のニコラスと同じで、フィルムに収まっていることにものすごく大きな価値があると思います。特に目の演技は格別。

ケヴィンと母親との間には深い溝があります。その母親に自慰行為が見つかるシーンがあるのですが、彼は慌ても恥ずかしがりもせず続けます。母親を思いきり睨みつけながら、見せつけるように。狂気ですよ。

ケヴィンの幼少期役の子たちも、睨みつける演技は迫力があって不気味でした。あの目の強さに、ケヴィンが三人一役であることの説得力がありました。


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もう永遠に戻ってこない美青年が、映画の中ではいつまでも観れる。
ほら、映画って最高じゃないですか???

思いのほか長くなってしまったので、一旦ここで終わらせます。
次回、邦画編。

EXO『Love, Love, Love』の歌詞に日本近現代文学における暗さに似たものを感じる件


まいど、こんばんは。

私、かれこれ9年ほどKPOPを嗜んでおります。基本的には視聴専門で、イベント事にはほとんど参加しません。広く浅くいろんなアーティストの音楽を楽しんでいます。

本日は、EXOというKPOPボーイズグループの『Love, Love, Love』という楽曲について言及します。(いや、ドリカムかよ、とお思いの方おられるかもしれませんが、どうぞそっと胸にしまっておいていただければ幸いです。)

EXOについては、下記ご参照ください。
EXO - ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/wiki/EXO

『Love, Love, Love』は2014年リリースの曲なので、別に新曲でも何でもありません。
しかし私はどうしても発信しておきたい。

なぜか。

この曲にはアコースティックバージョンなるものがあり、それがもうとんでもなく良い仕上がりなんです。正直、原曲は聴かなくてもいい。なんで最初からこっちで行かなかったのってくらい。

ふわふわしていて、春の暖かさを感じるようなメロディに対して、歌詞がちょっと暗い。ファンタジックでもあり、最後がなんだか穏やかならざる雰囲気。初めて聴いた時、ちょうど友人に勧められて太宰治の『斜陽』を読んだところでして、一気に持っていかれました。
キタコレ。たまげた。
KPOP聴いてて日本文学の世界観に出会うと思わなかった。

なるべく意訳はしない方向で、語尾を文語調にしたりして一部訳しましたので、とりあえずお聴きください。



EXO『Love, Love, Love (Acoustic Ver.)』





あなたに会いに行こうとして
できずにただ帰ってくる毎日
あなたに出会ってからというもの
僕はこうしてあなたの周りを彷徨っている
あのドアノブを回したなら
戻っては来られないでしょう
けれど固く閉ざされた扉の向こうが
僕はとても気になるのです

扉が開いたその瞬間
僕の知る世界とはまるで違うものが広がる
あなたのことが浮かんでは消え
咲いては散っていく
こんなにもこんなにもあなたは暖かい

足の向く場所 そのすべてにあなたがいる
僕は生きたいのです
毎日毎日この場所で
どうか僕を生かして
一日中あなたのそばで

実感がわかない
どうして夢じゃないのだろう
とても信じられない
本当にあなたは人間なの?

あなたは知らない
きっと知らないはず
僕のこの気持ち love love love

'Cause, you're my earth, air, water, fire

(中略)

あなたのいないところへは二度と行かない
あなたがいなきゃ意味がない
その出口は消して
これ以上何も望まないから、どうか

超えたらもう引き返せない
いや、初めから戻る気などないのです
万が一にもあなたのいない場所は
想像できない love love love

実感がわかない
どうして夢じゃないのだろう
とても信じられない
ねえ、あなたは人間なの?
本当によかった あなたに会えて
あなたを愛せて love love love

'Cause, you're my earth, air, water, fire





ハア〜〜〜
これをキラキラのアイドルが歌ってるっていうのがまたアツい。EXOは2013年にブレイクして、翌2014年はそれはもうべらぼうな人気でした。(現在、その人気は衰えるどころか増している様子。参照記事http://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2083820

今のJPOPアイドル界では、こういった歌詞の曲はないんじゃないでしょうか。80年代ならありそうですけども。いいですよね、80年代。百恵ちゃんとかね。明菜ちゃんとかね。聖子ちゃんとかね。

今のJPOPも、もっと攻めてもいいんじゃないか!? 昭和歌謡の歌詞は世界に誇れる深さと美しさがあるから!!!
かつて秋元康は『川の流れのように』を書いたのだから、ちょっと憂いのある歌詞書いて今をときめく所属アイドルたちに歌わせてみない……?

とまあ戯言を少々申しましたが、かわいい子たちが渋めの曲を歌うのもわりと真面目にありだと思う。



ちなみに『Love, Love, Love (Acoustic Ver.)』は、ツアーのライブ音源『EXOLOGY CHAPTER 1 : The Lost Planet 』に収録されています。

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秋元康氏、よろしく頼んだ。

大概は聞き流すけど、たまたま気になった劇中曲の話

まいど、こんばんは。

映画を観ていると、「この曲はなんだ!?」となることがごくまれにあります(音楽に集中して鑑賞している人はもっと頻繁にあるのかも)。

なんかうまい具合に琴線に触れるんでしょうね。そんな劇中曲について、本日は三つほどお話したいと思います。




アウトバーン(2016)

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ドイツの高速道路(アウトバーン)を爆走してカーチェイスして爆発しまくる映画。おまけに出てくる車はことごとく高級車。その割にストーリーはB級。車好きにはいろんな意味でたまらない映画なのではないでしょうか。私はあまり車に興味がないので、単純に、すげえなあ、と思いました。

ヒロインのジュリエット役のフェリシティ・ジョーンズの金髪がなかなかいけてます。とてもかわいい。

さて、本題に入ります。
この作品の中で気になったのは、序盤、主人公とヒロインが出会うクラブのシーンで流れている曲です。こちら。↓





Nyko『Elektron』です。
これはEDMってやつに分類されるんですかね?

この曲が爆音で流れる中、二人は顔を寄せ合って会話します。
主人公であるケイシーがジュリエットをナンパするんですが、彼女はナンパの仕方(声のかけ方)が気に入らず、やり直しさせます(そんなことする時点で気があると言っているようなもの)。ちょっとぎこちない会話がスリリングでおもしろい。

また、ケイシー役のニコラス・ホルトがチャラい役やってるのもおもしろいんですよ。彼はどことなく品があって、おぼっちゃまっぽい感じなので、とにかくがんばってる感がすごい。

そして、個人的にはこのシーンのポイントがもうひとつあります。
役者本人たちは二人ともイギリス人ですが、この作品ではアメリカ人設定です。当然アメリカ英語(以下、米語とする)を話します。そして物語の舞台はドイツ。
ケイシーは「アメリカ人同士がドイツで出会うなんてすごくない?」とナンパの常套句を披露する。いや、君らイギリス人だけどな。

イギリス英語では「Thank you」の発音は「タンキュー」に近いのですが、ケイシーはもちろん米語式に、思いきり「テンキュー」と言っています(ここでもがんばってる感)。全体的にフェリシティの米語のほうが自然な気がする。

このクラブのシーン、音楽と二人の会話と言語のちぐはぐ感が好きで五回くらい巻き戻した。




マジック・マイクXXL(2015)

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チャニング・テイタムが男性ストリッパー役をやっているお話の二作目です。
仕事や家事に疲れている女性のみなさん、これを観ましょう。裸祭りです。一作目のマジック・マイクのほうが露出度は高めかと思われます。

私が気になったのは、本業は家具デザイナー兼職人である主人公が、作業中にラジオから流れてきた音楽にノって思わず踊り出してしまうシーン。まさにそのシーンの動画があるので、とりあえずご覧ください。




どうでしょう。めちゃくちゃかっこよくないですか??
たぶんここがこの映画のハイライトです(おい)。一曲まるまるとは言わないまでも、お願いだからAメロ〜サビくらいまでは踊ってほしい。

彼のダンスは若干ポッピンっぽい感じでしょうか。動く歩道に乗っているような、なめらかな動きがすごい。

曲はGinuwine『Pony』





1996年発表の曲で、当時大流行したとか。劇中のラジオでも、次はヒップホップ黄金期のこの曲、というように紹介されています。

以下、サビの歌詞です。

If you're horny, let’s do it
Ride it, my pony
My saddle’s waiting
Come and jamp on it

私の拙い英語力で察するに下線部の歌詞は「俺のサドルが待ってる」となるわけですが、合ってますかね? これってそういう意味でいいんですよね?(爆笑)




キル・ユア・ダーリン(2013)

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ビートニク文学を代表する詩人アレン・ギンズバーグの学生時代の実話をもとにした作品です。

ビート・ジェネレーション(ビートニク文学)についてはこちら↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/ビート・ジェネレーション
をご参照ください。

ダニエル・ラドクリフとデイン・デハーンのホモが観れるってことで、ヒーハー!した人がいたとかいないとか。しかしこの作品は、日本では劇場公開されませんでした。加えて「史上最も美しく危うい殺人事件」というくそダサいコピーで宣伝されているので、一度DVDを手に取っても棚に戻す人が多いような気がしてならない。

結構扱き下ろされてるレビューを目にするんですが、個人的には大好きなんです、この作品。
セリフがおしゃれ。音楽がおしゃれ。演出もおしゃれ。
この作品については、たぶん今後、何度も話すことになると思います。

では音楽の話に参ります。

ダニエル・ラドクリフ演じるアレンと、デイン・デハーン演じるルシアンが出会うシーン。大学の寮の自室で勉強していたアレンの耳に、どこからか音楽が聞こえてきます。その音の出所を追ってたどり着いたのが、他でもないルシアンの部屋です。いくら壁が薄いとしてもそんなことある?

流れている音楽は、ブラームスの『交響曲第三番第三楽章』。アレンはルシアンに「ブラームス?」と訊ねます。ルシアンはこの質問に答えません。代わりに発した言葉がこれ。

ルシアン「Finally.(やっと現れたか)」

いやあ、すごい。
待ち望んでましたよ、というわけでしょ?
実は二人は互いにその姿を目撃して存在を認識してはいるのですが、顔を合わせるのはこのシーンが初めてです。果たしてそのことを指しているのか、ルシアンの真意はちょっと測りかねるんですけど、まあこんなこと言われたら誰でも勘違いしますよ。アレンに同情する。この後、二人が交わす一連の会話もすごくエモくていい。

しかも、このブラームスにはちゃんと伏線があるのです。恥ずかしながら、私は5、6回観てようやく気づきました。

主人公アレンの母親は精神を病んでいて、統合失調症気味です。作品のド冒頭、アレンは不安定な母を落ち着かせるためにレコードをかけ、子供をあやすような感じで母にやさしく寄り添います。
この時アレンがかけたのが、ブラームス『交響曲第三番第三楽章』。流れるの、ほんの一瞬です。いやあ、すごい。

ブラームス『交響曲第三番第三楽章』




前述しましたが、キル・ユア・ダーリンで使われている音楽はどれも良いです。秋の夜長に聴きたい。


この曲もおすすめ。




スケボーブームの始祖はクソガキ(最高)『ロード・オブ・ドッグタウン』


どうもこんばんは。
仕事、勉強、家事、育児、みなさんお疲れ様です。

さて、2018年1月クールのドラマが続々始まってますね。なんだか今期は豊作になりそうな予感…。
火曜22時『anone』は、これから様々な話題を提供してくれそうです。まず、主演の広瀬すずちゃんのビジュアルがいい。13、4歳くらいの危うげな年頃の少年に見える。一部に熱狂的なファンが生まれそうな気配すらある。

そんなすずちゃん、劇中でスケボーに乗っています。まだちょっと不慣れな感じがありますが、現在特訓中とのこと。彼女は運動神経が良さそうなので、すぐにサマになると思います。スケボー乗りこなしてたら絶対かっこいい。

というわけで、スケボー繋がりでこちらの映画をご紹介したいと思います。



ロード・オブ・ドッグタウン(2005)

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70年代のアメリカ、スケボーブームの始祖である少年たちの実話をもとにした作品です。

一言で言うと、クソガキ最高かよ、な映画。

青春モノって認識で問題ないと思いますが、少年たちのファッションを楽しむという側面もあるようです。VANSのオーセンティックとかね、スケーターたちの間で大流行して、今や言わずと知れた世界的に人気のあるスニーカーですから。


物語の中心にいるのは、トニー、ステイシー、ジェイ、という三人の少年。

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(画像左からトニー、ステイシー、ジェイ)


三人は仲良しという感じではなく、かなりライバル意識が強い。性格もまったく異なり、ファンからサインを求められた時の対応にも個性が出ています。

トニー:自分と同じ年頃の女の子たちに群がられ、満更でもなさそうにその子たちの体にサインする。
ステイシー:子供たちの質問にも丁寧に答えながらサインする。小さな女の子のハグにも応える。
ジェイ:子供たちにサインを求められるも、スケボーに乗ってずらかる(それをまた子供たちが追いかける)。

メイキング映像の中では、撮り方にもそれぞれ工夫があることが語られています。

トニー:低い位置から撮るなどしてヒーロー風に、ロックスターっぽく。
ステイシー:真面目で冷静な性格なので、カメラもあまり動かさない。
ジェイ:ズームを多用したり、カメラを固定させないことで気性の激しさを表現。



中でも、個人的に激アツだったのが彼。

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ジェイ・アダムス。

少年たちは貧しい地区で日々やんちゃしながら過ごしているわけですが、ジェイは特にクソガキなんですよ。このクソガキ感がたまらない。以下、いくつか例を挙げます。話の根幹にはどれも無関係のシーンです。時系列に沿っていないので悪しからず。



例その①
余所者のサーファーたちを追い返すため、彼らの車のエンジンを取ってきて海にボチャンする

ボチャンしたエンジンは、回収できたとしても使えないよね。サーファーたちはむしろ帰れなくなるんじゃない?

ちなみにスケボーブームを巻き起こした彼らはもともとサーフィンが好きで、ZEPHYR(ゼファー)というサーフショップに頻繁に出入りしています。ZEPHYRの店長が作ったスケボーチームに三少年も参加し、これがすべての始まりになります。



例その②
ガソリンスタンドで給油中、メーターをこっそり0に戻してガソリン代をちょろまかす

このシーンの少し後では他人の車に食べ物をひっかけて(これは故意ではない)ピンポンダッシュさながらに仲間たちと笑いながらとんずらこきます。



例その③
車から身を乗り出し、歩道を歩くおばあちゃんに卑猥な言葉を叫ぶ

レイティング判定のために何パターンも言い方を変えて撮影したらしく、DVDの特典映像でその一部を見ることができます。監督いわく「役者たちも楽しんでやっていた」とのこと。こりゃジェイ役の俳優(エミール・ハーシュ)も相当クソガキだな。



例その④
スケボーの大会で話しかけてきた女の子への軽口

ジェイが演技を終えた後、女の子が駆け寄ってきてジェイに話しかけます。そして以下の会話。

女の子「シビれたわ」
ジェイ「オレのを“シャブりたい”?」

なんのこっちゃ意味がわからない。この日本語字幕を見る限り、ジェイはただのやばい奴です。実際に役者たちが言っているセリフはこう。

女の子「You blew me away!」
ジェイ「What? You want to blow me?」

どうやら、ジェイは「blow」という単語をかけているよう。大学で言語学を学んだ者としての血が騒ぎ、調べてみました。女の子のセリフの「blow」は「吹き飛ばす」という意味で、これはよく使う一般的な言い回しのようです。直訳すると「あなたは私を吹き飛ばした」ですが、平野ノラのおかげで再び日の目を浴びているバブル時代の死語「ぶっとびー」「おったまげー」と同じ要領です。つまり、めちゃくちゃびっくりした。最高にクールだった。ヤバかった。的な感じでしょう。

一方、ジェイのセリフの「blow」は、意味合いがかなり違ってきます。この場合の「blow」は「blow job」、いわゆるフェラチオのことみたいです。なるほど。男子高校生って好きだよね、こういう軽口。字幕わかりづら…と思ったけど「しびれる」と「しゃぶる」で、ちゃんと日本語でも音の近い言葉が当てられていました。



例その⑤
ある女の子(前述の子とは別)とイチャイチャし始めたタイミングでの一言

個人的には一番のハイライトです。日本語字幕では「やろうぜ」 チェッカーズかよ。 となっているセリフ、実際は何と言っているかと言うと、


「Give me kitty.」


はい、クソガキ〜。叫んじゃったもん。クソガキじゃん!って。ここでのkittyの意味は、単純にかわいこちゃん的な意味の子猫ちゃんってことでいいんですよね? ベイビーとかスウィーティみたいなやつ。

「blow」のように卑猥な意味のスラングがあるのかグーグル先生にお伺いを立ててみましたが、確実な情報は得られませんでした。もしどなたかご存知の方いらっしゃいましたらご教示ください。kittyと言ってしまう16、7歳の少年、クソガキと言わずして何とする。それから、言い方も問題です。「give」の頭に強いアクセントがあり、その後は息が抜ける感じで言っています。吐息混じりなんです。吐息混じり。エミール・ハーシュ本人の年齢は当時19とかだと思いますが、それにしても最高。


以上、クソガキ感、おわかりいただけましたでしょうか。


そして、すみませんが最後にもうひとつだけ言っておきたい(しつこい)。
ジェイは物語終盤で自ら頭を坊主にするんですが、坊主になると顔のよさがさらに引き立ちます。これで直情型というか激しい性格なんだから、もうそりゃモテるよね。しかし劇中ではトニーがやたらと女の子にモテてる。作品を観た方たちのレビューを見ていると、ステイシーが一番人気のある印象。えっ比べるまでもなくジェイがよくない?

ジェイが気になる方、ぜひDVDでご確認ください。スケボーの知識がなくても楽しめます。三人以外にも魅力的なキャラクターがいっぱいいます。

ZEPHYRの店長・スキップ役で出演しているヒース・レジャーも最高なんですよ。彼についてはまた次の機会に触れたいと思っています。

はじめに

せみです。
神奈川県出身・在住の二十代です。

映画について思ったことをあれこれする場所がほしくてブログを作りました。
批評ではなく、アツい!ヤバい!と思ったシーンやセリフ、俳優について主に言及します。
他にも、ドラマ、音楽(特にKPOP)、小説などについても、ゆるく、のんきにしゃべります。

ブログをやるのは初めてで、システムと格闘しています。
もし失礼がありましたらご容赦ください。

よろしくお願いします。m(_ _)m